創元推理文庫<br> 乱菊物語

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乱菊物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488509026
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

生誕140周年記念刊行

谷崎が本気で「物語のおもしろさ」と取り組んだ
――池澤夏樹

文豪・大谷崎が奇想と伝説で彩る、絢爛たる伝奇絵巻。

戦乱の室町時代、瀬戸内の海と島々を背景に、絢爛たる伝奇絵巻が開かれる。播州の太守赤松家と代官浦上家の確執に端を発し、両家の侍が京を駆ける狂騒の美女捜し。御家騒動には港に君臨する遊女かげろう御前、幻術を駆使して民を翻弄する幻阿彌法師、果ては謎に包まれし海龍王までが運命の糸を縺れさせる──。文豪が悠揚たる筆致で読者を誘う、永遠に終わることなき物語の愉楽。解説=東雅夫


【目次】

内容説明

戦乱の室町時代、瀬戸内の海と島々を背景に、絢爛たる伝奇絵巻が開かれる。播州の太守赤松家と代官浦上家の確執に端を発し、両家の侍が京を駆ける狂騒の美女捜し。御家騒動には港に君臨する遊女かげろう御前、幻術を駆使して民を翻弄する幻阿彌法師、果ては謎に包まれし海龍王までが運命の糸を縺れさせる―。文豪が悠揚たる筆致で読者を誘う、永遠に終わることなき物語の愉楽。

著者等紹介

谷崎潤一郎[タニザキジュンイチロウ]
1886年東京市生まれ。東京帝国大学在学中に「刺青」「少年」を発表、自然主義文学の潮流と一線を画す作家として文壇の寵児となる。同時に「途上」を始めとする探偵小説的趣向を具えた初期作品群は、江戸川乱歩らに影響を与える。旺盛な創作活動は小説に留まらず、日本文化に陰影の美を見出した『陰翳礼讃』、同題の後続作品を生み出した『文章読本』や『源氏物語』現代語訳など、その影響は計り知れない。文章表現の極致を志向した傑作『春琴抄』、失われていく日本文化を綴った大作『細雪』など日本近代文学史上重要な作品を数多く残す。1965年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

スリルショー

3
谷崎潤一郎の珍しい伝奇小説で未完だが、かなり面白い。時代は、室町時代末期、瀬戸内の室を中心に絶世の美人遊女、太守、代官、家中の家臣、海賊などが繰り広げる伝奇絵巻。どんでん返しもさることながら、エロあり、ラブロマンスあり、任侠あり、また播磨を中心とする古跡、食物、衣装など和歌も絡めて谷崎が古典の造詣深いところを余すところなく、荘厳な文章として発揮している。2026/08/11

氷沼

2
谷崎潤一郎の娯楽伝奇小説。 我らの東京創元社からの刊行案内で初めて知った一冊。室町時代末期の瀬戸内を舞台に、伝説の遊女に海賊、大名やその臣下の武士、怪しげな奇術師などが、大谷崎の奇想のままに縦横無尽に動き回る愛すべき物語。 惜しむらくは、未完であること。なんと、前編で終わってしまう。あの後、胡蝶さんの運命がどうなるのかがとても知りたい。 因みに、澁澤龍彦が好きな作品である。2026/09/02

kumabook

1
内容紹介には「永遠に終わることなき物語の愉楽」とある。これは谷崎による通俗的で娯楽的な物語のひたすらに尽きることなき面白さを比喩しているだけでなく、この物語が本当に物理的に終わっていないことを言っている。この本で350ページほどの前編だけがあって、後編は書かれることがなかった。でも実際、前編のみでもかなり面白い。「春琴抄」や「痴人の愛」なんかを谷崎らしさというならば、この小説に谷崎らしさはない。あくまでも異色作、娯楽伝奇小説である。二人侍の段なんかは町田康が頭に浮かんでくるような笑劇ものになっていた。2026/09/18

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