出版社内容情報
田舎でだって難事件は起こる。猿を追いかけ、蜂に追いかけられる鬼刑事の涙ぐましい奮闘と推理を描いた、ミステリーズ!新人賞作家による大好評コミカル・ミステリ第2弾。(単行本版タイトル『田舎の刑事の闘病記』を文庫化・改題)
内容説明
野生のサルの被害が問題になり、変人学者の主張でサル対策を警察が主動しなければならなくなった。しかも不可解な状況で発生したボスザルの死の謎をも解き明かす必要に迫られ、黒川刑事はしぶしぶ捜査に乗り出す―田舎でだって難事件は起こる。鬼刑事黒川鈴木、今日も奮闘中。第三回ミステリーズ!新人賞受賞作家による脱力系ミステリ第二弾、肩の力を抜いてお楽しみください。
著者等紹介
滝田務雄[タキタミチオ]
1973年福島県生まれ。日本大学芸術学部卒。2006年、短編「田舎の刑事の趣味とお仕事」で第三回ミステリーズ!新人賞を受賞してデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
93
田舎の刑事その2。連作短編集。前作に続き妻がイイです。今回は署長の孫が活躍?する夏休みの絵日記が一番好き。2018/01/08
ひめありす@灯れ松明の火
57
そういえば、黒川鈴木さん昨日テレビ欄でお見かけしたな~、と今更ながら気がつくドラマ化。ますます不憫さが増している黒川さんを楽しく追いかけています。今回は田舎を飛び出して、台湾へ行ってみたり東京へ行ってみたりとなかなか趣味にばかり走っていられずにちょっと可愛そうでした。腹黒い奥様と、愛すべき阿呆の白石と、実は曲者の赤木と、キャラクターも愛らしく読んでいて本当に肩の力を抜けるミステリです。ただ、私はこの田舎には暮らしたくないな。こんな警察官と事件ばっかりでは気が休まりません!そして、おばあちゃん最強ね。2012/03/09
カロリーナ
54
☆3+再読 田舎の刑事シリーズ第2弾。6編収録の脱力系警察小説。奥さんの強烈さが突出していた前作はブラックユーモア、今作はどちらかと言うとシュールな印象で、登場人物たちのキャラが立ってきたように思います(みんな負けず劣らずアクが強い)。一番好きなのは「~台湾旅行記」。翠玉白菜をめぐる夫婦の会話や、黒川があたふたする入国審査のシーンが面白過ぎました。なんで刑事なのに“斉藤寝具店”とか言っちゃうかなぁ、名字まで偽っても仕方あるまいに。脱力したい方はこちらです。引き続き第3弾へ♪※単行本タイトルは『~闘病記』。2015/06/05
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
35
のどかな田舎の巡査部長・黒川鈴木の活躍を描いた“脱力系ミステリー”シリーズ第2弾。前作以上に冴え渡る黒川の推理にうならされつつも、やはり、バカっぷりに磨きをかけた部下・白石の行動に心乱され壊れていく黒川の姿が強烈に印象に残る。そこが本シリーズの魅力でもあるので期待を裏切らない一冊だったが、黒川の妻のダークさがやや弱まった感じを受けてしまったのが残念。見たくなかった妻の裏の顔を目にしてうろたえる不憫な黒川を応援したいという歪んだ期待があるだけに、それに応えてくれるパワーアップした続編が出ることを待ちたい。2012/05/21
さっこ
29
前作より黒川さんに人間味が出ていたような。奥様は相変わらずの存在感で、白石くんの脱力ぶりもいい感じです。署長や赤木くんらもいい感じにズレてました。2019/01/14