出版社内容情報
月刊EYESの小高直海の同級生という女性から、2年前の女子高校生殺害事件の調査を請け負った刑事事件専門のフリーライター・柚木草平。東南アジアからの留学生支援のボランティアをしていた女子高生が殺害され、大森の神社で発見された事件だ。しかし、話を聞き始めた翌日に、関係者の一人が急死する事態となる。事故か殺人か、2年前の事件との関連性を疑う柚木だが……。女子高生殺害事件を追う所轄の女性刑事、資産家の母娘など、調査で出会う女性は美女ばかり、二つの事件に隠された真実に辿り着けるのか──。“永遠の38歳”柚木草平の軽やかな名推理。
内容説明
雑誌の編集者経由の依頼で未解決事件を調べはじめたフリーライターの俺・柚木草平。2年前に女子高校生が殺害された事件だ。ボランティアにも参加する真面目な女子生徒に何があったのだろう?しかも調査を始めたとたん、関係者の一人が変死してしまった。依頼人も美女、所轄の女性刑事も美女で、地道に関係者の証言を集めようとする俺を悩ませる。“永遠の38歳”の青春と推理。
著者等紹介
樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県生まれ。國學院大學中退。88年、『ぼくと、ぼくらの夏』でサントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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涼
32
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2019/10/post-31b0ff.html2019/11/01
nemuro
23
JRにて「富良野~旭川~稚内」間を1泊2日の小旅行。往路、乗り継ぎの旭川、「ジュンク堂書店」にて補充。登場人物といいストーリーといい、きっと既読だろうと思いながらの読了。ところが、どうやら初読。なにせ、「“永遠の38歳”柚木草平の事件簿」のため、なかなか判断が難しい。巻末には「本書は2016年、小社より刊行された作品の文庫化です」とあって、奥付を見ると「2019年5月24日 初版」。シリーズ第1弾の『彼女はたぶん魔法を使う』と、かなり似たシチュエーション。まあ、それも良し。懐かしく楽しませてもらった。2019/07/03
HERO-TAKA
20
柚木草平シリーズ第11弾。単行本で読んだ際はシリーズのなかで良い作品だと思わなかったけれど、改めて読むとシリーズの魅せ場がたくさん組み込まれている、原点回帰でもありある意味集大成でもあったようにも思える。後作「うしろから歩いてくる微笑」は作者の逝去で書き直されないので、加筆修正される文庫化はこれで最後となる。物語としては永遠の三十八歳の止まったときが動き出した巻だった。この素晴らしいシリーズを最後まで見たかったな。2022/01/08
ぶんぶん
17
【図書館】柚木草平シリーズ、第11弾! 相変わらず、グータラな女たらしの草平ちゃん、今回は美女の大群に取り巻かれ戦々恐々。 しかし、絶対ありえない状況にも関わらず事件解決まで漕ぎつけるという荒業に小説とは言え拍手。 入れ替わり、現れる美女が著者の小説からという設定も面白い。 その他、脇役の人物も登場するから、眼が離せない。 柚木草平シリーズ、純粋推理とは違うけど、こういう世界観はハードボイルドとしても面白い。 作者も言う様に「重い作品を重く書く」だけでは無い様に思う、ユーモア交じりも好きだなあ。 2021/10/31
aocchi
16
久々の柚木草平シリーズ。もう11冊目なんですね、。まだ読んでいないものも多いので読んでみよう。今回も美女を相手に軽妙なトークを繰り広げる草平さんが楽しかった。推理の部分は思い込みで作り上げるストーリーが多いが、それすらも軽妙で、草平さんらしくて憎めない。本格推理小説を望む方にはイラッとくるかも。しかし、全くのハズレってほどでも無いかもと思うのは僕だけだろうか?さて次の草平さんも楽しみにしよう。一つだけ、タイトルはどこにかかっているのかわからなかったのが残念。2020/08/25