内容説明
昭和12年の冬、薬問屋の娘の依頼を受けて、商都大阪を訪れた若き日の金田一耕助。老舗二軒の本家争いに端を発する騒動は、金田一の到着とともに異様な事件に発展する。一方、時を同じくして同地に立ち寄った明智小五郎は…。目眩くどんでん返しが連続する表題作ほか、雷鳴轟く古城で起きる不可能犯罪「フレンチ警部と雷鳴の城」など、古今東西の名探偵が大活躍の7編を収録。
著者等紹介
芦辺拓[アシベタク]
1958年大阪府生まれ。同志社大学卒。86年「異類五種」で第2回幻想文学新人賞に佳作入選し、90年には『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
78
2007/4/9住吉シーアジュンク堂にて購入。 2015/7/15〜7/21 ほぼ3年ぶりの芦辺作品で8年ものの積読本。 探偵小説のパスティーシュ集第二弾。洋物の名作を実はあまり読んでいないので、イマイチ楽しめなかったが、それを抜きにしても、表題作がベストか。2015/07/21
ダイ@2019.11.2~一時休止
68
名探偵博覧会その2。短編集。表題作がやっぱりイイ。他も元ネタを知っていればもっと楽しめたんだろうけど・・・。2014/09/30
ばりぼー
44
古今東西の名探偵のパスティーシュ短編集7編。これだけ雰囲気を再現できるのは、よっぽど読み込んでいるのでしょうね、敬服します。表題作など、江戸川乱歩とも横溝正史とも読める絶妙の文体です。「フレンチ警部と雷鳴の城」の馬鹿馬鹿しいトリックも、「ブラウン神父の日本趣味」の限界ギリギリのロジックも、古典ミステリへの愛がひしひしと感じられるので、かろうじて本を投げつけるのを抑えました(笑)。「そしてオリエント急行から誰もいなくなった」なんて、タイトルだけで既にネタバレです…。また古典を読みたくなりました。2014/02/09
白い風
13
★★色んな探偵が活躍するパスティーシュ・ミステリなんですね。 パスティーシュ(文学・美術・音楽などの模倣作品。寄せ集め。ごたまぜ)って言葉初めて知りました(笑) 個人的には明智小五郎&金田一耕助だけで連作を作って欲しかった。 ただ、フレンチ警部(F・W・クロフツ)・ブラウン神父(G・K・チェスタトン)などの登場はファンには嬉しいかもね。2013/09/30
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
6
『日本趣味』・『少年は怪人を夢見る』は既読。『フレンチ警部と雷鳴の城』が一番面白かった。名探偵博覧会の1作目も読んでみたいな~。2020/04/30