内容説明
まだ見ぬ父親に会うため秋庭邸を訪れた一登は、そこで言語能力を持たない弟に出会う。彼は言葉を話せない代わりに、聞くものの心を癒す“天使の歌声”を発することができた。その弟をめぐってある悲劇が起きる。そして六年後、一通の手紙によって一登はふたたび秋庭邸を訪れた。探偵・嶺原克哉が出合った六つの難事件。多重どんでん返しが魅力の連作集を文庫オリジナルで贈る。
著者等紹介
北川歩実[キタガワアユミ]
1955年、『僕を殺した女』でデビュー。論理的な作風とサスペンスフルな展開で注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coco夏ko10角
24
6つの作品収録の短編集。内容紹介にあるように「多重どんでん返しが魅力」ではあるんだけど、約50Pで後半推理や真相解明がぎゅうぎゅうしすぎてる感じがする。表題作が一番よかった。2021/04/26
ソラ
10
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) まだ見ぬ父親に会うため秋庭邸を訪れた一登は、そこで言語能力を持たない弟に出会う。彼は言葉を話せない代わりに、聞くものの心を癒す“天使の歌声”を発することができた。その弟をめぐってある悲劇が起きる。そして六年後、一通の手紙によって一登はふたたび秋庭邸を訪れた。探偵・嶺原克哉が出合った六つの難事件。多重どんでん返しが魅力の連作集を文庫オリジナルで贈る。 2007/10/25
ワレモコウ
8
再読本。6つの短編から成り立つ、探偵の嶺原が謎を解いていくお話。あまり覚えてなかったし、人間関係がわかりにくかった。短編にまとめすぎたのかな?2020/05/25
やまだん
7
多重どんでん返しが魅力の連作集と紹介されているが,推理やトリックで意外性を演出するタイプのどんでん返しではなく,話全体のオチに意外性があるタイプの作品。どの話も,無駄な描写がなく,テンポよく進んでいくが,内容が込み入っている話が多い。テンポの良さも相まって,ぼーっと読んでいると置いていかれてしまう。また,登場人物が非常に地味。探偵役の嶺原克哉も地味だが,登場人物がいずれも無個性。淡々とした話が続く。しかし,読む前の期待値が低かったせいかもしれないが,意外と楽しめた。北川歩実の文体は肌に合う(60点)。2016/03/10
terukravitz
5
★★☆☆☆2013/12/21