内容説明
碁打ち鳥飼馬鹿の中とは、妙法寺の住職には当たらない言葉であろう。難事件の詳細を聞きながら打ち込む局面は段々よくなる法華の太鼓、和尚の手筋は推理が核心に近づくほど冴えるらしい。犯罪に独特の嗅覚を発揮する和尚は、大きく出ればシャーロック・ホームズの再来といったところか。本職としてはいささか面目を失するが、行き詰まるとつい山門をくぐってしまう佐村であった。
著者等紹介
阿刀田高[アトウダタカシ]
1935年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務する傍ら執筆活動を始め、「来訪者」で第32回日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で第81回直木賞、『新トロイア物語』で第29回吉川英治文学賞受賞
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