出版社内容情報
大学を休学し、家電配送のアルバイトなどをしながら、自分を見つめ直している佐多くん。とあるお屋敷のシャンデリアの付け替えにいくと、休憩中に出くわしたのは、一匹の猫とそれに仕える秘書兼運転手だという男だった。アロイシャス・ニャン氏と紹介された品のいい猫は、その屋敷で起こった変死事件の謎を解き明かす?! って、猫がニャーニャーと鳴いているところを勝手に解釈しているみたいだけど本当なの? アルバイト先で、次々と不思議な出来事とニャン氏に出くわすことになった、佐多くんの右往左往の探偵譚を愛らしく描いた連作短編集。
松尾由美[マツオユミ]
内容説明
アルバイトをしながら、自分を見つめ直している佐多くんは、あるお屋敷で、突然やってきた一匹の猫とその秘書だという男に出会う。実業家のA・ニャンと紹介されたその猫が、過去に屋敷で起こった変死事件を解き明かす?!って、ニャーニャー鳴くのを通訳しているようだが本当?次々と不思議な出来事とニャン氏に出くわす青年の姿を描いた連作ミステリ。文庫オリジナルだニャ。
著者等紹介
松尾由美[マツオユミ]
1960年石川県生まれ。お茶の水女子大学卒業。89年『異次元カフェテラス』を刊行しデビュー。91年「バルーン・タウンの殺人」がハヤカワSFコンテストに入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mae.dat
206
ミステリーを纏っています。『三毛猫ホームズ』シリーズ(未読)みたいな感じなのかな? と、思いましたが、何の何のですよ( ¨̮ )。ずばりシチュエーションコメディでした。初め、ニャン氏の秘書丸山氏は、西田敏行さん風をイメージしたのですが、話を追ううちに東京03の静かな方の眼鏡の豊本さんが被って。となると、バイト先のパートナー岡崎氏は煩い方の眼鏡の角田さんで、主人佐多氏は眼鏡なしの飯塚さん?! ……最適解ではない事は承知しております。が、彼らの掛け合いの様に面白かったです( ¨̮ )。2022/03/10
みかん🍊
109
猫が殺人事件を解決?そんなふざけた話と思いでしょうが、これが結構本格的ミステリー、何故か事件に巻き込まれる佐多君の前に現れる1人と1匹、猫のニャン氏が推理し秘書の丸山が通訳して数々の事件を解決「ニャニャ、ニャニャニャンニャー」猫はなんでも知っている、猫のコナン君のようなものですね面白かった!2018/01/04
takaC
102
面白かったけど、最終話「真鱈の日」の終わり方が続かないことを匂わせているようで寂しい。2018/10/22
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
91
82/100点 猫の安楽探偵が事件を解決する6話の連作ミステリー短編集。猫の探偵といっても猫目線の物語ではなく、語り手は大学を休学してアルバイトをしている佐多くん。その佐多くんが巻き込まれる事件の話しを聞いて解決するのが猫のニャン氏。ニャン氏のニャーニャ言う謎解きを秘書の丸山さんが通訳するのだが、何と言ってもこの丸山さんが優れもの。猫語が分かるし謎解きも半分は丸山さんが解いてる。何とも言えないユニークな味を持ったミステリー。続編は無いような終わり方でしたが、どこかでニャン氏の活躍を読んでみたいですね。2017/12/18
さつき
76
語り手は大学休学中で家電配送のバイトをしている佐多くん。色んな場所で遭遇するのは実業家アロイシャス・ニャン氏とその人間の秘書。タキシードを着ているような上品な毛並みにペパーミントの目をしたニャン氏は一見普通の猫だけど頭脳明晰。次々と事件を解決してしまうのです。「ニャニャニャ」としか喋らないニャン氏の言葉を秘書の丸山さんが流暢に訳すのが面白い。佐多くんの成長物語としても読めるハートフルな作品です。2023/02/25