著者等紹介
大阪圭吉[オオサカケイキチ]
1912年3月20日愛知県生まれ。本名鈴木福太郎。甲賀三郎の推薦により「デパートの絞刑吏」を“新青年”32年10月号に発表し、探偵文壇にデビュー。43年応召、45年7月2日ルソン島にて病歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
66
有栖川有栖氏のオススメ創元推理文庫ということなので『銀座幽霊』と2冊手に入れてまずこちらを読んでみた。うん、確かにオススメ。挿絵・カットがこれまた良いが、文章は国書刊行会版より手強い。編集部後記に「一部の例外を除いて常用漢字・現代仮名遣いによる表記に改めた」とあるが、それでも結構梃子摺ったよ。2015/06/07
はちてん
37
大阪圭吉短編集が復刊されていた。全て戦前の作品、著者は昭和20年ルソン島で犠牲になってしまったから。 名探偵青山喬介の事件簿はシャーロックばり。ネタが見えてしまう作もあるが楽しい。当時の語彙や少々ぶっきらぼうなやり取りも面白い。機関車が走りカンカンのいるドッグがあり、まだ埃っぽい都会があった。挿し絵も嬉しい。『坑鬼』が印象深い。若くして戦病死した著者への哀悼だけではなく、今となっては失われた時代と娯楽小説とは楽しくものだという原点があるように思う。ワクワクさせていただいた。第二集『銀座幽霊』も復刊。2013/12/08
HANA
34
復刊を機に再購入。まず表題作の七日毎に轢殺を起こす機関車であるが、これがまずは大当たり。謎めいた連続轢殺から犯行の理由、動機、そして悲しいラストに至るまで息つく暇がない作品であった。それに比べると一連の名探偵ものはトリックや事件が機械的で乾燥しているように思え、いまいち読みながら興が乗らない。最後の「あやつり裁判」の目の付け所が面白いくらいか。「坑鬼」は坑道内での連続殺人といい、密室からの消失といい、坑道内の陰惨な描写といい、魅力的な謎がこれでもかと詰め込まれていた。本格好きなら読んで損は無いといえる。2013/02/07
oldman獺祭魚翁
33
著者の大阪圭吾を知ったのはごく最近の事 戦前に書かれた優れた本格推理短編集である。 彼が無事復員していたら今のミステリー界は変わっていたかもしれない。 表現や漢字などちょっと読み辛い部分も有るが、それを補うだけの力量の有る短編集である。2017/11/14
いっくん
30
本作品集では表題作と『雪解』『坑鬼』が良かった。『石塀幽霊』もなかなか楽しかった。摩訶不思議な謎、提示された謎が魅力的でワクワク!でもトリックが…。『気狂い機関車』犯人の動機が豪快で、想像の上をいってました(笑)どの作品も、ロジックに拘ったミステリ。後半のエッセイは、探偵小説への思い入れに溢れていて、特に“幻影城の番人”は溢れ過ぎで可笑しかった。自分自身モ探偵小説突撃隊ノ隊員デアッタト、改メテ自覚セリ(^_^*)2017/05/27
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