内容説明
画商兼インチキ超能力探偵の相良蒼司の元に持ち込まれたのは、『白菊』という謎めいた絵のオリジナルの捜索だった。世紀の大発見に繋がる可能性を秘めた絵の来歴を探るうち、相良は何者かに命を狙われ、依頼人は失踪してしまう。記憶喪失の女、怪しい骨董マニア、超能力バラエティまで絡み、事態は誰も予測し得ない方向へ!『グッベルスの贈り物』の藤岡真が放つ驚愕のミステリ。
著者等紹介
藤岡真[フジオカシン]
1951年鎌倉市生まれ。早稲田大学理工学部卒業。博報堂CMディレクターとしてACCグランプリなどを受賞した後、92年「笑歩」で第10回小説新潮新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アオノ
3
六色金神の藤岡真にしては、意外に真っ当で物足りない感じだったけど、最後はやはりバカミスだった。しかも、読後感のよい清涼バカミスでした。筆者はあとがきでシリーズ化を前提にしてるとか言ってますが、これは無理だろ…そういや、ブログにも六色金神の再版を編集者に打診したら体良く断られたエピソードが書かれてたけど、結構な自信家というか、有体に言うと図々しい人なんだな…幸せそうで何よりです。2015/09/13
やまだん
3
全体の雰囲気はハードボイルド風サスペンス。事件関係者とのロマンスはあるし,主人公が命を狙われる展開もある。これに加え,時折挿入される記憶をなくした女の視点の章も含まれる。藤岡真作品だけに,ただのサスペンスでは終わらないはず…という期待で読み進めた。サスペンスとしては凡作だが,白菊のオリジナル作品の真相,記憶をなくした女の正体,最後に明かされる真相など,なかなかのバカミス。しかし,藤岡真なのだからもっとぶっとんだバカミスを期待してしまった。藤岡真ファンなら必読だが,それ以外の方はスルーでよさそう(55点)。2015/09/06
ちょく
1
『六色金神殺人事件』を読みたかったのだが、図書館になくて代わりに本書を借りてきた。導入部分に帝政ロシアや大黒屋光太夫のエピソードがあり、キャラクターも超能力を使う探偵だったりと、面白そうな予感を匂わせるのだが、美術の話はほとんどそっちのけだし、超能力もちんけなインチキだし、ややこしい構成も読みづらいだけだし、良いところが見当たらない。期待させられたぶん失望も大きい。2014/08/07
まゆき
1
美術品や歴史上の人物を鍵に登場させる場合それについてどれだけ書き込むか、思い入れるか、は重要な点だと思いますが、この作品はその点が薄くて非常に残念でした。構成もごちゃごちゃしていて作者の企みを楽しむどころか途中で「もういいや」と思いそうになったことも何度か。続編を望むほど魅力的なキャラクターでもなかったし、全体的に作者の独りよがりが目に付いた感じです。残念。2012/02/09
kanamori
0
☆☆★2013/10/13