内容説明
架空の都市雁立市に住む風変わりな男―名は小城江保、人呼んで氷柱―が、ある日遭遇した少女の轢き逃げ事件を契機に、自身が途惑うほどの情熱に衝き動かされて犯罪行為に手を染めていく過程を描く曠古のクライム・ストーリー『氷柱』と、入院中の元刑事「おやじさん」が見舞に来る「おれ」から話を聞いてベッド・ディテクティヴを務める『おやじに捧げる葬送曲』を併せ収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanamori
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☆☆☆2011/10/16
来古
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「氷柱」「おやじに捧げる葬送曲」収録は長編２作。後者は一人語りのミステリ。一人語りでミステリを成立させるというのはスゴイことではなかろうか。2014/10/26
松井和翠
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『おやじに捧げる葬送曲』のみ再読。話芸の極み。さらっとやってはいるが、実は凄いことをしている。物語は｢おれ｣の一人語り、病床の｢おやじさん｣(ﾍﾞｯﾄﾞ･ﾃﾞｨﾃｨｸﾃｨﾌﾞ!)への語り掛けという異色の形式で進む。それで全編を通すというのも中々難事なのに、結構な数の事件と関係する結構な数の人物を読者に混乱させることなく(!!)語りきる。これぞ話芸。また『氷柱』と並べたこの編集も見事。発表に20年以上の開きがあるが、両者とも主人公の心底にある｢氷柱｣が溶けていく話なのだ。ｸﾞｯｼﾞｮﾌﾞ。2011/09/25
慧
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★★1/22001/10/30
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- 和書
- 地球礁
