出版社内容情報
【第4回鮎川哲也賞受賞作】
霧に閉ざされた孤島、
灰色の別荘、連続殺人
〈ビストロ・パ・マル〉シリーズ他、
数々のベストセラーを生んだ著者の原点
喫茶店〈北斎屋〉を切り盛りする店長の野坂あやめは、常連客から瀬戸内海に浮かぶ無人島へ慰安旅行に誘われる。友人を誘い合って話はまとまり、かつて新興宗教の聖地だった島に八人の男女が降り立った。あとはここで良質な退屈を味わうだけだったはずが、間もなく起きた惨事で状況は一変する。やがて第二の犠牲者が出て……。ベストセラー作家のデビュー作にして、第4回鮎川哲也賞受賞作が新装版で登場。
【目次】
内容説明
喫茶店〈北斎屋〉店長の野坂あやめは、得意客やその友人を含む男女八名で、瀬戸内海に浮かぶS島を訪れた。数年前まで新興宗教の聖地だったという島で、良質な退屈を楽しむはずが、密室状況で無惨な刺殺体が発見されてしまう。それが悲劇の幕開けとなり、一人また一人と殺され疑心暗鬼に陥る一行。霧に包まれた孤島で何が起きているのか。著者の原点たる第4回鮎川哲也賞受賞作。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪市生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年、『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。2008年に『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ナオ
4
背表紙を読んだ印象より、登場人物がかなり若くて、孤島ものであり、青春小説とゆーか、青春の終わりの物語みたいだった。喫茶店北斎屋の常連客やその友人たちとの慰安旅行で行くことになる島。北斎屋に集う面々が楽しそうで、だからこそ、私も店長のあやめさんに、相棒のなつこさんが旅行やめようって言った時に強く行かないでと思ってしまった。殺人が起こるに決まってるから。読み終えてため息。若さ故の未熟さ故の殺人で。ラストの名前の由来のくだりも若いよなーって。アオハルな感じ。晩年を生きてる私にとっては眩しくも感じる作品でした。2025/09/25
cocomatsumoon
1
謎が解けてもほっとしない、何だかモヤモヤとしたせつなさが残る。 理解できないというか貴族の殺人みたいな感じ。森茉莉調のカタカナがうまい具合に物語にマッチしていて、浮世離れ感を増していた。面白くはあった。2025/10/10
おろそか
1
残念ながら好みじゃなかった。どいつもこいつもおかしな言動しやがって😠って感じ。 作中で一番疎まれてた人物(静香)に一番共感できたかも…2025/09/23