創元推理文庫<br> われら殺人者―天藤真推理小説全集〈14〉

創元推理文庫
われら殺人者―天藤真推理小説全集〈14〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 436p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488408145
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

復讐は未成年でもかめへんで。人類の基本的権利やからな。相手はな、丹後隆一いうて川崎にある自動車のボデー工場の社長や。こいつがあんたのお父さんを轢き殺したんや―海坊主みたいな大男猿丸久信の話を聞いて、内山広美は丹後隆一殺害期成同盟に加わる。理由は違えど狙いは一つ、連判状をこしらえた四名の同志は大願成就に向けて計画を練り、いよいよ決行の日を迎えた…六六年~六九年発表の十一編を収める。

著者等紹介

天藤真[テンドウシン]
1915年8月8日東京生まれ。東京帝国大学国文科卒業。同盟通信記者を経て、戦後は千葉県で開拓農民となる。1962年<宝石>誌に「親友記」を応募し佳作入選。1979年『大誘拐』で日本推理作家協会賞を受賞。1983年1月25日死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coco夏ko10角

19
66年~69年初出の11の作品収録の中短編集。『われら殺人者』『崖下の家』がよかった。2021/01/14

MIKETOM

8
5年ぶりの天藤作品、全11編。この作者には珍しく、胸糞とまではいかないけれどけっこうなビターであまり後味のよろしくない作品が多かった。こういうの、大好き。表題作、ラストの人物の独白が冷酷にほくそ笑んでる感じでいい。『金瓶梅殺人事件』最後、気持ちはわかるとは言え、そこまでやりますか!?これまでの警察の努力が水の泡で警部が悲しそう。『崖下の家』ラスト一行のどんでん返し、久しぶりに見た。『悪徳の果て』は胸糞だなあ。峰子は何を考えているのか。名作・傑作というわけではないが、駄作・愚作は一編もなし。まずまずの一冊。2023/10/12

Tetchy

6
表題作は文庫の裏表紙にかかれた梗概からは天藤お得意の見知らぬ者達が力を合わせ、目的を成すといった奇妙なチームワーク物のように思えたが、意外や意外、何とも泥臭く、後味の悪い結末だった。最後の2編、「崖下の家」、「悪徳の果て」はもう人間の最も厭らしい部分を見せ付けるような結末で正直、今でも震えが来る。いや、今にして思えばジュブナイル物だろう「幻の呼ぶ声」も結構児童向けにしてはシビアな内容。結構次作を読むのが怖かったりする。2009/07/07

hamham

2
表題作の少年の冷淡さがゾクリとくる。2013/12/17

ぽん

2
面白かった!読者に挑戦は、犯人は分かっても動機や証拠にたどり着けなかった。「崖下の家」は、こうくるか〜、と。表題作は表紙の絵からするとイメージが全然違うなあ、と思いました。2011/03/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/136947
  • ご注意事項

最近チェックした商品