創元推理文庫 天藤真推理小説全集 4<br> 鈍い球音―天藤真推理小説全集〈4〉

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創元推理文庫 天藤真推理小説全集 4
鈍い球音―天藤真推理小説全集〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488408046
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



天藤真[テンドウシン]
著・文・その他

内容説明

日本シリーズを目前に控えた東京ヒーローズの桂監督が、東京タワーで不可解な失踪を遂げた。にわかに白熱化する大阪ダイヤとの日本シリーズ。しかもその真只中、今度は東京ヒーローズの代理監督が蒸発してしまった…。事件の陰に潜む黒い陰謀を暴こうと奔走する新聞記者や監督の娘比奈子の眼前に、やがて全野球ファンを熱狂の渦に巻き込んだ壮絶な戦いを操ろうとする巨大な魔の手の存在が明らかになる…。本書は、不可能興味の横溢する事件をユーモラスな筆致で描いた、野球ミステリの傑作である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

63
〔再読〕読みやすい、それに人の描き方が暖かい、天藤作品の一番の特徴だと思っています。本作は他の天藤作品とは少し変わったプロットですが、やはり抜群の安心感です。プロ野球の日本シリーズ決戦の裏で、勝敗の行方を操作しようとする悪意が動き出す。東京側の監督が行方不明となり、コーチ立花の友人である主人公の記者矢田貝が、記者仲間と調査に乗り出します。勝敗を予定どうりにしたくても、野球の性質上無理な犯罪計画であると思う。が、二転三転する人びとの思わくと、策略は読みきる事が出来なかった。魅力的な人ばかりで一気読みです。2016/01/19

geshi

31
野球小説の面白さとと天藤ミステリの面白さの融合。衆人環視状況からの監督の消失という謎の引きが抜群。その後は記者たちの探偵活動と日本シリーズの試合が同時並行で書かれ、どちらもダイナミックなストーリー展開で読者を離さない。キャラクターも魅力的で読んでいて本当に気持ちがいい。中盤あたりでこねくり回しすぎて、いざ謎解きになると共犯多すぎて何でもありになってしまうミステリとしての弱さはある。しかし悪意に対して運命が逆ねじをくらわす爽快感が読後に残り、「良かった~」と本を閉じられる天藤真印。2023/07/23

おいしゃん

25
【2024-14】まさに「職人芸」といった天藤作品。野球の日本シリーズを舞台にしたミステリーだが、野球のリアリティや面白さ、そしてスリリングな雰囲気がしっかり描写されているため、古さを全く感じさせないのが不思議。倉知さんの解説はベタ褒め、本屋でも「隠れた大名作」と謳われ、本当に氏の作品が愛されていることがわかる。2024/01/25

そうたそ

23
★★☆☆☆ 大枠としては著者の得意とする誘拐ものであるのだが、珍しいのはそこに野球が合わさってきていること。日本シリーズを舞台に繰り広げられる監督失踪騒動にはじまる連続誘拐事件。監督を失った東京ヒーローズは窮地に陥るばかりか、代理監督まで失踪してしまう――。野球と誘拐ミステリがこれほどまでに違和感なくミックスされているのが素晴らしい。日本シリーズの熱狂が伝わってくる試合のシーンも面白い。ただミステリとしては、ややこねくりまわしすぎた感があり、中盤でトーンダウンしたかなあという印象は受けた。2019/01/19

Tetchy

14
まず登場人物全てが魅力的。次に最後の先の読めない展開。ベレー帽と髭を残して監督が失踪するという仰天の発端から事件は右往左往し、終章まで散らかりぱなしといった感じ。そして達者な筆捌き。ユーモアが滲み出るその文体は事件が陰惨なものであってもほのかに温かみを感じさせる。また構成も凝っていて、何者とも判別しない電話のやり取りが随所に挿入され、事件の黒さ・壮大さを想像させられるし、何よりも今回のメインキャラクターである桂監督を最初と最後にしか登場させずに印象深い人物に仕立てている辺りの見事さは特筆物。2009/06/23

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