出版社内容情報
華やかなりし社交界の花形にして暗黒街の女王、その左腕には黒蜥蜴の刺青が――稀代のダイヤモンド「エジプトの星」をめぐって名探偵・明智小五郎を翻弄する女賊・黒蜥蜴。「あいつが私をとらえようとすれば、あいつは逃げてゆく、夜の遠くへ。……最後に勝つのはこっちさ」江戸川乱歩と三島由紀夫、ふたつの才能が交わり生まれた、美しくも妖しき黒蜥蜴の物語。
【目次】
内容説明
二の腕にあざやかな黒蜥蜴の刺青を持つ妖艶で美貌の女賊、黒蜥蜴と名探偵明智小五郎が、誘拐された宝石商の令嬢と「エヂプトの星」と呼ばれる秘蔵のダイヤモンドをめぐって対決する。しかし、追い、追われるうちに、いつしかふたりの間に恋慕のようなものが芽生えはじめ―。江戸川乱歩の傑作推理小説を翻案した三島由紀夫の名作戯曲を、装いも新たにお届けする。
著者等紹介
三島由紀夫[ミシマユキオ]
1925年東京生れ。本名、平岡公威。東京大学法学部卒。49年、初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行し作家としての地位を確立する。70年、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。没後50年以上経った現在も国内外で愛読され続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
32
戯曲。黒蜥蜴のセリフの端々から三島由紀夫の刹那的な美学が伝わってくる。江戸川乱歩の小説版を読んだのはだいぶ前だけど、そちらではどうだったか。明智小五郎は少年探偵団シリーズだと、デオドラントの行き届いた完璧なヒーロー。今作においても非現実的な超人であることは同じだが(むしろそこに社会派ミステリーと一線を画す意図が込められている)垣間見える苦悩、均衡の危うさに惹き込まれた。長生きした世界線の三島なら、闇落ちした名探偵の悔恨を込めた力強い悪の栄えを存分に描けたのではないか? 美輪明宏が主演した映画もまた見たい。2026/06/10
てつこ
4
宝塚歌劇団の宙組公演観劇前に予習のために。もちろん三島由紀夫の戯曲で江戸川乱歩の同名小説だから興味あり… ロマンス寄りな猟奇的なミステリーを堪能!イメージ膨らみ観劇が俄然楽しみになりました!2026/06/03
彼方
3
今度宝塚を見にいくので予習用に。昔に乱歩の方は読んでいるのですが、この戯曲版は明智と黒蜥蜴の化かしあいが縦軸に、ロマンスが横軸になっていてよかった!宝石がいっぱい出てきて楽しい。雨宮の歪な感情もよき。中之島のホテルがどこのホテルイメージなのか気になるので有識者の方教えてください。乱歩の方も随分昔に読んだきりなので、観劇までに再読予定。解説で知ったけど初演は美輪明宏が黒蜥蜴だったんですかそんなん……そんなん……(語彙力を失いました)2026/05/28
自転車
2
図書館。舞台は観たことない。原作が好きなので手にした本。いつか舞台で観てみたい。2026/05/27
ももいろ☆モンゴリラン
1
美輪明宏版を見たことがあります。戯曲ってセリフが重視されてて、比して行動はト書きであっというまに(死ぬ)とか片付けられててそのあっけなさが面白いですね。終盤の黒蜥蜴の火夫へのセリフが、孤独で屈折した明智への恋心を如実にしていて良き…。「円盤投げの姿勢で全身の筋肉を隆起させている全裸の日本青年」! 自分が後で出るために書いたでしょこれ!2026/05/16




