内容説明
夏のさかりの黄金色の日暮れどき、静謐な尾根筋を辿っていた私は、四十代なかばの美しい女性と出逢った。ひとときの語らいを楽しんだが、女性は後刻、無惨な二重殺人の犠牲者となる。胸に去来するのは、彼女の残した言葉―あなたとわたし、ほんとうになにかを変えられると思う?悠然たる物語に埋めこまれた悲劇の種子はいかなる実を結ぶのか。鬼才がその底力を発揮した傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
65
「あなたとわたし、ほんとうになにかを変えられると思う」という四十代半ばの美しい女性から言われた言葉が、物語にへそになり、読者を引っ張っていくのだが。終わり方がいまいちのような気がする。2010/06/06
geshi
20
主人公のロビンがルイーズになぜここまで惹かれこだわるのかが見えなかったから、入り込めなかった。犯人への冤罪の疑いからではなく、意味のない死という現実を目の前にして、それを否定したいがための行動に思える。親しい人の死により傷を負いながらも生きねばならない人たちの姿、他者の勝手な解釈が新たな死へと繋がる悲劇性、読み応えのある物語は人生のリアルを感じる。そこにミステリー的な分かりやすさを期待してしまったのが失敗。何を根拠にあの人の告白を信じるのか?とか気になってしまう。2015/03/10
アヤネ
7
夏の盛りの黄金色の日暮れ時に、私は四十代半ばの美しい女性と出逢った。だが後日、私は思わぬ報に。あのひとが無惨な二重殺人の犠牲者になったというのだ……!(Amazonより)。。。物語中盤まではゆったりした展開。二言三言話しただけの女性にこうもいだかれるものかなと思った(かなりしつこいので)。が、後半以降は二転三転し、その都度びっくり。この作品の主人公は他作品に比べ、まぁまぁまともな人で、男らしくもあり、好感がもてた。この作品でまたまたゴダードに嵌ってしまったなぁ。2016/02/29
山男777
5
家にあった本。長すぎて続けるか止めるかせめぎあいで、最後まで完読。 日本で馴染みのないクリケット、その長大な歴史があるのを知った。2014/06/22
takao
4
ふむ2024/02/22