内容説明
壮大なる紆余曲折の末、イスラエル青年は移動図書館の司書として田舎町に順応しつつあった。そんな折、地元百貨店の経営者にしてアマチュア手品師のディクソン氏が店から姿を消す。不運にも現場に居合わせたイスラエルは警察からさんざんな目にあわされたこともあり、氏の行方を独自にさがすことにするのだが…。笑いと本への愛情にあふれた、話題の移動図書館シリーズ第2弾。
著者等紹介
玉木亨[タマキトオル]
1962年東京都生まれ。慶應大学経済学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紅はこべ
33
主人公のイスラエル君は、本好き、正確には文学好きは実生活には何の役にも立たないという見本のような存在。このシリーズを通して、イスラエル君は自分を見つめ直すことになるんだろうけど、それが成長に結びつきそうにないのが、イスラエル君たる所以か。アンチ教養小説。コミュニケーション不全というのもテーマの一つかな。本好きが主人公で、舞台がアイルランドで、私の好きな要素満載なのに、このシリーズが好きと言い切れないのは、延々と続くイスラエル君の愚痴にげんなりするからかな。もう少し本好きの良さも出してもらいたいな。 2010/11/18
ほちょこ
27
2作目で化けなかった移動図書館シリーズ。ダメだったなぁ。2020/11/03
ひお
17
イスラエルに、タムドラムの人々に、そしてその他著作の中にはびこる世界のすべてがなんだか暗褐色に近い灰色で心躍らせる部分がない。活用できない知識の累積は無駄。ならばこのイスラエルにはまったく同情出来ない。このダメっぷりはホントとことんだよねぇ。個人的にはひどくつまらない山無しオチ無し意味無しな作品で、同じ移動図書館司書として不快極まりないんだけどいつか成長してくれるんじゃないかと続刊が気になる…。2011/05/10
たみ
13
移動図書館貸出記録シリーズ2巻目。アイルランドの田舎町で司書を務めるイスラエルのどたばた物語。事件そのものよりもユーモアや土地柄を楽しんでいます、ダラダラと続くトンチンカンな会話にヤキモキしきり。移動図書館てMobile Libraryというんですね、モバイルライブラリーって響きだけだと、なんかこうアレですね、手頃な端末からアクセスできる電子書籍のみ扱っている電子図書館みたいな…未来的な感じカコイイ…(妄想中)2016/03/29
ホームズ
9
2作目って事で少し登場人物になれてきた感じですね(笑)今回はイスラエルの味方(?)も多かったし(笑)しかし相変わらずイスラエルを襲う不幸は好みではありませんね(笑)ウッドハウスの作品に出てきそうな人が多いかも(笑)本が好きな主人公って設定はうまくいかされてないですね。本の話は名前だけなんでその本を読んだ人や知ってる人は楽しめるかも(笑)前作より読みやすく楽しめた(笑)2010/09/17