内容説明
幼い息子の死から結婚生活は破綻、職も失った39歳のチャーリーは、かねてから不審を抱いていた母の死の真相を知るため、南部の地に住む祖父のもとを訪れる。キング牧師が暗殺された日に病死したとしか説明しない祖父。チャーリーは自ら調査をはじめ、数々の奇怪な事件、脅しに遭いつつ、やがて思いがけぬ事実にたどりつく―。サスペンス感あふれる、秘められた親子三世代の物語。
著者等紹介
原田勝[ハラダマサル]
1957年生まれ。東京外国語大学卒。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なにも
3
地域だとか人種だとか、とても狭い世界に生きて、それがすべてだと思ってしまっている世界。ここから抜け出せないと、自分から閉じ籠っているだけなのかもしれない。おじいちゃまが愛する2人と、もう一度笑顔で抱き締め合えたなら、本当に、これ以上のハッピーエンドはない。あらすじの通り、サスペンス感のある親子三世代の物語だった。(けしてサスペンスではない)2020/10/07
白玉あずき
0
読メにもアマゾンにも書評無しか・・・なんでだろ。現代と過去が交互に語られる親子3代の悲劇。ミステリーとしては弱いが、祖父オースティンの男気と背負った人生の重みで読ませてくれます。文芸作品としてはどっしりと重く読みごたえがあり、南部の閉鎖的で因習的な社会が、ありがちな表現ですが良く描かれてました。 ミステリーとしては、判事と警官が結託して悪事をもみ消すとか、良くあるパターンで、KKKまで登場。この意外性が無い所が人気の無い理由かもしれません。2012/11/03