出版社内容情報
テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。仕事はうまくいき、夫は優しく、息子も就職して独立している。だが、彼女のそんな人生は、引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間に暗転した。その本の主人公は私だ。しかもそれは、20年間隠しつづけてきた、あの夏の秘密を暴こうとしている! 25か国で出版され、衝撃の結末で世界に旋風を巻き起こしたデビュー・ミステリが、遂に文庫化!
内容説明
テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリンは、仕事でも家庭でも、順風満帆の生活を送っていた。しかし、そんな彼女の人生は一瞬で暗転した―引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた、その瞬間に。その本は、20年間隠しつづけてきた、あの夏の秘密を暴こうとしていたのだ!新人の作品ながら刊行前に25ヶ国で出版が決定し、世界で旋風を巻き起こした驚異の長編ミステリ。
著者等紹介
ナイト,ルネ[ナイト,ルネ] [Knight,Ren´ee]
英国BBCで美術ドキュメンタリー番組のディレクターを担当したのち、著作活動に転向。テレビ番組や映画の台本を手がける。2013年4月、大手出版社の小説創作コースを卒業。ロンドンに夫と二人の子供と暮らす
古賀弥生[コガヤヨイ]
東京女子大学文理学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miri
57
引っ越した先で、見覚えのない本を開くと、隠し続けてきた過去の秘密が書かれていた。誰がどんな目的で置いていったのか。ミステリーとしての構成は置いておいて、キーワードとしては母、子供、性。二組の親子の関わり方、母親と性。ミステリー部分を外して、このキーワードで書かれていたらだいぶ違った印象になっていたと思います。ミステリーを成立させるために、唐突に性の問題が出てきて、そんなに軽々しく扱うものではないと疑問に思ったり。次回作に期待。2021/07/18
momi
43
引っ越し先に見覚えのない本が置いてあり中を開いて見ると…自分の秘密が書かれていた!!「全世界に衝撃を与えたデビュー作」と帯に書いてあります!!これは…そそられます!たしかにひきつけられます…。20年前に隠された秘密が何だったのか知りたくて一気に読ませる作品なのですが…あることが中途半端になっていたり呆気ない結末だったり…ご主人の変わり身のはやさに呆れるやら…引っ張った割には終盤にかけて盛り下がっていきました…。私には残念な作品。2018/01/23
Yoko
13
不穏で落ち着かないイヤミスかと思いきや、鋭い人間洞察や脆いようで切れることのない親子の情愛なども描き切っている、デビュー作とは思えない作品。今後の作品にも期待したい。2017/07/24
Masa
12
読了。帯にあった、「衝撃の結末」的な部分は眉唾なのですが、非常によく出来た物語です。ミステリの態をとってはいますが、これは「家族」をテーマにした重いおもいお話です。両親との関係、妻との関係、子どもたちとの関係。読み終えて煙草を吸いながら、そういったことを考えさせられました。登場人物全員に、何かしらの思いを抱きます。思わず胸を締め付けられたのは、主人公キャサリンの母親がとったある行動。母親、という存在を強く感じ、体力の衰えてきた自身の母親を想いました。決して爽やかな物語ではありません。でも、読んでよかった。2017/07/20
そら
6
テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリンは、仕事でも家庭でも、順風満帆の生活を送っていた。しかし、そんな彼女の人生は一瞬で暗転した―引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた、その瞬間に。その本は、20年間隠しつづけてきた、あの夏の秘密を暴こうとしていたのだ。と、凄く惹き付けられるあらすじだけど、その秘密はよくあるパターン。最後に、おっ!とは思うけど、ちょっと強引じゃないかな。期待外れでした。 2018/05/14