出版社内容情報
殺害されたユダヤ人は、実はナチスの武装親衛隊員だった!? 不可解な連続殺人事件に刑事オリバー&ピアが挑む。ドイツでシリーズ累計150万部突破、弩級の傑作!
内容説明
ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、犯罪に及んだのは何者なのか。ドイツで累計200万部突破の警察小説シリーズ開幕。
著者等紹介
酒寄進一[サカヨリシンイチ]
ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
410
翻訳されたのはこれが最初の作品。読んでみてなるほどなという感じ。事件自体の作りこみや見せ方がここから上手くなってきたようで、今までと違い、終盤の解決編でしっかり山場が作られている。主人公コンビは相変わらずで、山勘で怪しい人物を犯人と決めつけすぎ。しかも最後までどの勘もハズレという情けないオチ。ただ捜査以外の人間関係は、たしかに今後ドロドロして面白くなってきそうな気配はある。ナチス絡みの題材を扱っているということで、これまであまり興味がわかなかったけれども、そういった面での抵抗は全くなかった。2025/03/09
ヴェネツィア
408
ドイツの警察小説。作者のネレ・ノイハウスは「ドイツミステリの女王」と呼ばれているらしい。本書は「オリヴァー&ピア」シリーズの初期の1冊。物語の舞台は、作者が居を構えるタウヌス地方(フランクフルトの近く)である。その土地と登場人物たちについては、粘着質を疑うくらいに執拗で細密な描写が続く。しかも、頻繁に場面転換が行われる上に登場人物も多く、最初は人物像の把握にかなり難渋することになる。また、徹底した警察小説であるために、捜査もはかばかしくは進まない。訳者は「作者のミスリード」というけれど、⇒2023/12/20
ゆいまある
127
ドイツの人気ミステリシリーズ第3弾。日本ではここから出版されている。読んで納得、1,2作目が子猫とすると、いきなりトラ並に構成がレベルアップ。殺人事件の被害者にも加害者にも意外な秘密があり、最初に見えていた絵と全く違うラストが待っている。ただ、坊ちゃん刑事オリヴァーは女性に下心を抱き、相棒のピアは馬の世話ばかりしている前作までののどかさを愛していた身としては、この緊張感が逆に長ったらしく感じられてやや入り込みにくかった。腐女子の娘がいるのでBLにはすぐ気づいた。けど、私は腐じゃない。腐じゃないから!2019/03/27
yu
111
Kindleにて読了。 シリーズものでしたか。海外文学は展開が早くて、読みやすい。が、一気に読んでも誰が誰だかわかんなくなる(笑)。 著名な老人が、自宅で頭を打ちぬかれて殺害された。同様の事件が他でも発生。彼らの繋がりとは。犯人は何の目的で、このような方法で殺害したのか。 60年前の過去に繋がる事件の真相に、少しづつ迫っていくストーリー展開が面白かった。他もぜひ読んでみたい。2017/04/24
HANA
77
ホロコーストを生き抜き、米国で成功した男が殺害された。しかし男の身体にはSSであった事を示す刺青が……。ミステリの魅力の一つに効果的に謎を提示するというのがあると思うが、そういう意味では本書はこの冒頭の殺人だけで引き込まれてしまう。その後も過去から這い出してきた謎を巡って、次から次へと起きる夥しい連続殺人。殺人現場に残された数字の謎、少しづつ剥がされていく登場人物の過去のベールと、その後も魅力的な謎が続出。登場人物の視点変更が多いので登場人物表は手放せないけど、それに慣れるともうラストまで一気読みでした。2017/12/07
-
- 和書
- この世とあの世〈講演集〉