創元推理文庫
狡猾なる死神よ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488270049
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

それは奇妙なモニュメントだった。舟の中に横たわる若い女の裸体。見下ろす死神のまなざしはやさしく、骨の口もとには愛しげな微笑すら漂っている。墓石の芸術という、一風変わった研究をしているスウィーニーは、友人の誘いで、そのモニュメントのあるかつての芸術家村を訪れる。だが墓石の謎を追う彼女の行く手に、殺人事件が立ちはだかる。死と象徴に満ちた新シリーズ開幕。

著者等紹介

野口百合子[ノグチユリコ]
1954年神奈川県生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かりさ

6
芸術史家スウィーニー・シリーズ第一弾。墓石の芸術研究をテーマにしている学者が主人公という一風変わったミステリなんですが、いやはやこれがなかなか面白くて夢中で読みました。今回の墓石の歴史、美術、文学を紐解くにつれ、ヴィクトリア朝時代の雰囲気を漂わせてきてそれだけでも気持ちが高揚してきます。辛い過去を背負った主人公を巻き込む連続殺人事件の謎、主人公の恋心、その行方が大変興味深い。切なく悲しい色に彩られたミステリ。2009/03/15

5
途中、芸術家村の人達とジョナサンキャロルの死者の書のゲイレンの町が重なるかな…と思ったのですがそれは私の一方的な思い違いでした。残念(笑)。 動機も結末もなんて言うか肩透かしな印象。 でも過去の閉ざされた芸術家とそれを引きずる現代の人間関係的な話自体は好きです。 2015/04/10

うづき

4
淡々とした語り口が上品で良い。墓石の描写が美しく、一目見たい気持ちに狩られる。ただ、物語の核でもある墓石のモデルについての顛末が頂けない。それが気の抜けた終盤へ繋がっている。もっと芸術家村に相応しい事件の展開が見たかった。女性の探偵役だと何故恋愛要素が必須なのか。それがなければ主人公の魅力も増しただろうに。もしどうしてもというのなら、トビーとがお似合いだと思う。2014/11/11

きうりっち

2
導入部のヒロインの紹介が魅力的で彼女も好きだし、これは面白くなりそう、と期待したのに、だんだんテンションが落ちてがっかりな終わり方でした。こういう、なりすましの犯罪って到底成功するはずはないと思うので、それが一番がっかりした点。 これはシリーズになっているらしいが、続編は出ているのだろうか?スウィーニーには魅力があると思うがもう少しましな男性を選ぶほうがいいと思う。2014/09/23

2
ミステリーの振りをしたロマンス小説。2010/08/27

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