内容説明
失踪していた少女が他殺死体で発見された。捜査に駆り出された刑事の一人、ベン・クーパーは新しく異動してきた女刑事ダイアン・フライとコンビを組むことになる。まるでタイプが異なるうえに、昇進を巡るライヴァルでもあり、彼も心中穏やかではない。だが二人は、反目し合いながらも協力して捜査に当たるのだった。英国警察小説の期待の新鋭、スティーヴン・ブースのデビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
72
【戌年に犬の本】田舎町であるだけに、町の誰もが、殺人があった家の裏事情も、ダイアンの相方である町出身の刑事の家庭事情についても、やたらと詳しい。それは、全く嬉しいことではない。そして、ダイアンにも隠したい過去がある。どんなに嫌でも、親を変えることはできない。家族をやめることはできない。そういった、家族のしがらみの中で犠牲になるのは、いつでも、弱い立場の者たちだ。2018/10/17
ペグ
67
再読。580ページは今なら上下巻に分冊される厚さ。登場人物はそれぞれの過去や悩みも抱いてステレオタイプでないところも良かった。地道な描き方に好感を持った。2003年初版とのことで、最後の他の本達の紹介にドン・ウィンズロウ「ストリートキッズ」キース・ピータースン「真夜中の死線」ヘニング・マンケル「リガの犬たち」!!もうわたしにとっては宝の山だったのね!スティーヴン・ブースの作品は翻訳されているものは後一作。もっと訳されて欲しい作家。2019/11/10
み
21
少し前の作品ながら、古さが気になりません。次作で翻訳が止まってることを読み終えて知って悲しんでいます…。2024/05/11
かおりっくま
13
普通に面白かったけど、普通。ヒロインがカッコいいのに、ヒーローがちょっと情けない2018/06/16
秋良
6
対照的な二人の刑事、ベンとダイアンの関係にやきもきする。仕事だと上手くいくけどプライベートだと駄目って人いる。すごく堅実なミステリーで、思わせぶりな台詞が全て無駄になってない。2018/01/02