内容説明
国家の命運を賭けて、ローデシアの一将校が秘かに進める《ランニング・フォックス》計画とは何か?北イングランドを舞台に、不可能に近い任務に果敢に挑戦するIRAの戦士たちと、英国保安部との壮絶をきわめた暗闘!本書は、『北壁の死闘』で我が国に鮮烈なデビューを飾った英国冒険小説界の気鋭ボブ・ラングレー、最初期の力作長編である。
感想・レビュー
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hit4papa
31
イギリスのプルトニウムを奪取するというローデシア(ジンバブエ)の極秘計画ランニング・フォックス。英国保安部は、この計画を阻止せんと暗闘を繰り広げる・・・という謀略ものです。弟の妻を奪い自責の念にかられる英国将校が主人公で、それがゆえに物語がドラマッチックな波乱を巻き起こすのですが、いかんせん嘘っぽいんですね。IRAが絡んできたりなど、生き馬の目を抜くような丁々発止も肩透かし気味です。過去から死線をともにしてきた男たちの生き様、死に様にロマンを感じないのです。最後のページだけは痛快だったりすのですが。2018/10/10