内容説明
「蠅がいない。蠅抜きでどうして、中世のギルドが運営できるんだ。」セーラとマックスの旧友リディアが、目下職を得ている美術品修復業者、その名も“復活の人”。これが実に怪しい男で、職人たちに珍妙なルネサンス画家の格好をさせるかと思えば、仕事に際しては極端な秘密主義を敢行。おまけに彼の周囲では、過去何人もの人間が謎めいた死を遂げているらしい。折りしも彼らが甦らせた品々が相次いで盗まれ、殺人事件までが発生してしまう。陰には常に、赤いジョギング・スーツ姿の人影が…。骨折リハビリ中のマックスも奮闘する好調第十弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みみずく
20
復活の人、とは美術品修復家のアルバレストのこと。何故か彼が修復をした品物が次々に盗まれたり謎の死を遂げた人までいるという噂がある人物。そして彼が現れたとたんまた盗難と新たな殺人がおこり、セーラとマックスが犯人探しを始める。マックスは骨折リハビリ中ということで、少し本人もじれったい様子。そんな彼の探偵助手となったのが、あの常識はずれの夫婦の長男ジェシー。彼の違う面が見られたり、事件が解決したあとの収まり具合の暖かさにまたマクラウド作品の魅力を再確認した。2016/09/05
Ribes triste
11
セーラ・ケリングシリーズ10作目。セーラの幼少期からの知り合いであるジョージ・ブロザロウが殺害される。お懐かしい過去作の登場人物が次々現れて起きるドタバタを、笑いながら楽しむのがこのシリーズの醍醐味。楽しく読了。2024/12/16
rokoroko
11
セーラケリングシリーズも終わりに近づいてきました。今度は美術整復師(復活の人)の話。あの獣みたいな甥もなぜかセーラ達を手伝い始める。もう少し在庫があるこのシリーズゆっくりたのしみましょ2017/11/08
むらさきめがね
7
人のよさだけが取り柄にみえた退屈な叔父さんにも歴史あり。意外な人物が再登場したり盛り沢山でした。終わってみればカオスだったわ~~。2015/03/04
めにい
4
新作を読みだしたら、それまでの人間関係を全く思い出せなかったので、再読。読んでいるうちに思い出してきた。このシリーズ、もう一度読み返してみようかな。2015/07/13