内容説明
競技大会の季節がやってきた。鋤競争に裸馬の競走、曲乗り、蹄鉄投げ！だが常勝バラクラヴァ農大にとって、今年はどうも厄年らしい。馬房の蹄鉄がひっくりかえされたのを手初めに、金銀は強奪されるは、雌豚は誘拐されるは、人は殺されるはと、大学あげての大騒ぎ。この事態、たはして無事に収まるのだろうか？好評ユーモア・ミステリ第２弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
68
シャンディ教授シリーズ第２弾。マクラウド氏の良質なユーモアを、堪能できるコージーミステリー。前作で知り合ったシャンディとヘレンは、既に結婚して仲良く暮らしている。お向かいのエイムズ教授や学長夫妻のスヴェンソン一家など、シリーズものならではの親しみ、安心を感じる。今回は金銀強奪事件が起こり、そんな中豚のベリンダが誘拐され、蹄鉄工のマーサが殺害される。強奪犯は何処に消えたのか、他の二つの事件とは関係が在るのか。以外な犯人の謎解きはあるのですが、個性豊かな人々とまるで絵本の様な街は、暖かくほっとするミステリー。2016/07/07
タツ フカガワ
43
農大教授シャンディ・シリーズの2作目。シャンディは前作で知り合ったヘレンと結婚、二人で銀製食器の店に入ったとき強盗事件に遭遇、一時ヘレンが人質になるも無事解放されるが、同じ日の深夜、畜産学部で出産間近の育種豚が誘拐され、近くで熟練の女性蹄鉄工フラックレーの他殺死体が見つかる。豪放な学長スヴェンソン、ヘレンの友人で才色兼備なイデューナ、対照的に悪役家政婦のマクスビーなど、鮮やかな人物描写も楽しいミステリーで、最後の20ページで一気に解決する結末もよかった。2023/07/05
かもめ通信
27
シャンディ教授シリーズ第２弾。『にぎやかな眠り』が面白かったので読んでみたこちらは旧版ですが訳は同じ。バラクラヴァ農業大学の応用土壌学教授ピーター・シャンディ氏を中心に、前作で彼のハートを射止めたヘレンやとっても魅力的なスヴェンソン学長夫妻など、すっかりお馴染みになった賑やかな面々とともに立ち向うのは強盗・誘拐・殺人と物騒な事件ばかりですが、あいかわらずのドタバタぶりがなんだかとっても楽しいユーモアミステリでした。2016/03/02
はんみみ
21
再読。記憶にあったのは扉を引きちぎる学長と樽を投げる学長。しかしなんて偉大な農夫で尊敬すべき教育者だろうか。女性陣が(ほぼ)みんな賢くて愚かでも可愛らしくてほほえましい。いいなぁ、こんな学校！2015/12/25
むらさきめがね
19
不器用で洒落っ気のない人間は善人。俗っぽくて派手な人間が悪人。なかなかわかりやすい勧善懲悪っぷりでした。霊長類最強の男、スヴェンソン学長が面白すぎて。セーラシリーズに続き、こちらのシリーズでもラストの大団円ににこっとなります。次はヴァイキングだ！2015/09/14
