内容説明
都会から小さな村に移り住んだ、元コピーライターのパウル・ブレーマー。周辺で頻発する馬殺しと放火。そんななか女性農場主アンネの夫が殺されて食肉用冷蔵室に吊り下げられて発見された。犯人はパウルが思いを寄せるアンネなのか?パウルと親友の女検事カレン、郡警察警部コジンスキーの個性派トリオが行き着いた悲劇的真相とは?ドイツ・ミステリ大賞受賞シリーズ第一弾。
著者等紹介
平井吉夫[ヒライヨシオ]
1939年生まれ。早稲田大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
80
何かがあれば、ルーマニア人や余所者の仕業と噂される田舎で農場主、アンナの嫌味な夫、レオが殺された。アンナに密かに恋心を抱くパウルは彼女の無罪を晴らすために身辺を探るが・・・。しかし、西ドイツと東ドイツが併合されるまでの間に実際にドイツで起こった事の無常さに絶句。大国のイデオロギーの対決が今も人々の心を分断し、互いに裏切らせる事実に遣る瀬無さとそして全然、反省しないマリアンネの無責任さに怒りが募る。しかし、レオとの恋に浮かれるアンナに対し、娘から罵倒されても「それは愛じゃない」と諭すアンナのお母様が立派だ。2017/10/03
本木英朗
20
ドイツの現代ミステリ作家のひとりである、アンネ・シャプレの長編のひとつである。都会から小さな村に移り住んだ、元コピーライターのパウル・ブレ―マ―。周辺で頻発する馬殺しと放火。そんな中、女性農場主アンネの夫が殺されて食肉用冷凍室に吊り下げられて発見された。犯人はパウルが思いを寄せるアンネなのか? パウルと女性検事カレン、郡警察警部コジンスキーの個性派トリオが行きついた真相とは?という話だ。何だか途中から訳が分からなくなってしまったが、まあいいさ。とりあえず以上です。2021/07/19
けいちゃっぷ
3
ドイツならではの事件でしょう。登場人物のことはそれなりに書かれているんだけど、なんか漠然とした印象。なのでサスペンスというか緊張感がないなあ。381ページ2011/02/04
コカブ
2
パウル・ブレーマーは、離婚を期にフランクフルトから近郊の農村に引っ越した。なかなか地元社会に溶け込めず、近所の住民は頻発する馬殺しや放火事件をよそ者の仕業と噂している。そんな中、女性農場主アンネの夫レオが殺されて食肉用冷蔵庫に吊るされているのが見つかった…。ブレーマーは探偵役のようだが、捜査するでもないし、謎を解き明かすわけでもない。捜査過程でアンネの過去が明らかになって行く。本書は社会派推理小説だった。一方、事件はいつの間にか解明されている。それにしても、農村が閉鎖的というのはどこも一緒なのだ。2012/12/07
himehikage
2
ドイツ・ミステリ大賞を受賞しているシリーズの第1弾。文体が慣れるまで読みづらいが、ユーモアがあって、テーマもドイツならではで興味深い。2007/07/01
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