内容説明
空の英雄と讃えられる伝説的な飛行士、ファーガス・オブライエンの元に、復讐を誓う脅迫状が届いた。殺害予告の日はクリスマス。私立探偵のナイジェル・ストレンジウェイズは、彼の護衛を引き受けることになるが、まんまと犯人に出し抜かれてしまう。英国の新本格派と呼ばれたニコラス・ブレイク初期の名作。
著者等紹介
大山誠一郎[オオヤマセイイチロウ]
英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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ごへいもち
24
前半はなかなか進まなくて…。読メの評価がなければ挫折したかも。あとがきはシリーズ全体へのネタバレ多すぎで読まなければ良かった。2016/12/25
ホームズ
24
面白かった(笑)雪の密室で割りと単純に物語が進んでいきそれなりなのかな〜って感じで読んでいきナイジェルの推理にも過去の物語と合わせて違和感を覚えていたけど最後にそうきたかって感じで(笑)なるほどね〜(笑)20年以上かけた復讐の結末に驚き胸が締め付けられそうになりました。良かった(笑)2013/06/26
geshi
21
一癖ある登場人物たちの中でも光を放つファーガス・オブライエンのアンビバレントな存在感が、その死の謎を際立たせる。連続する事件の中で最重要容疑者も推理も二転三転する謎の転がし方の上手いストーリーテリング。14章のチェイスシーンは黄金期的結末のオマージュとしてわざとやっているな。その先に見える悲しき復讐者の姿は、推理小説でありながら推理だけの物語からの脱却を示しているよう。会話に引用を挟むペダンティズムがあからさまとも言える伏線となり、ラストに言いようのない余韻を与える。2015/02/01
ちどり
19
飛行士の元に、復讐をすると書かれた脅迫状が届く 警察ではなく探偵に依頼をし、警護に努めるも 予告通り殺害されてしまう。何故彼は殺されたのだろうか、怨恨?事件の裏に女あり?全ての謎が解かれるとき 壮大な復讐の全貌に驚愕する! 「夜になったら口ひげを石膏の型に入れてるんじゃないだろうかとナイジェルは夢のようなことを思った」「警察はほんとに馬鹿だから、わたしたち全員がベッドで殺されてしまうまで殺人者を見つけられないでしょう。これが警察の言う消去法というやつよ」この作者のジョーク文が気に入りましたぁ,,,,2014/08/23
☆エンジェルよじ☆
14
ホームズ師匠の面白かったという感想を読んで読まなくては!と初めましての作家さん。初めの事件が起きるのがわりと早かったのでどう展開していくのかと思ったが、流石師匠!面白かったです。ま・さ・か・・・そういう結末になるとは想像してなかったよ。どんな想いで20年以上を過ごしたのか彼の深い悲しみと復讐という行動が切なかった。2014/05/19