感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
56
「スウェーデンのカー」と言われる作家の密室ミステリ。一族の最長老エバ・レタンデルの９０才の誕生日を祝うパーティの夜、密室で姪の息子と父親が死んでいた。直前には息子が父親を脅す場面が目撃されており、息子を殺したのは父親か、他の人物か。父親は自殺か、他殺か。話は、パーティ当日のことだけでなく、数年前の出来事にまでさかのぼっていく。話の全容がなかなか見えて来ず、怪しげな人物が多すぎる。いったい誰がと推理しながら読んで、犯人を当てられる読者が何人いるだろう2024/02/09
bapaksejahtera
11
スウェーデン７５年作品。舞台は首都近郊の旧家の大邸宅で、当主は独身の老女。一族は男系が絶え、皆連れ合いの姓を名乗る3系統。彼らは皆本家の資産を当てにしており、それを実感する当主老女が、９０歳の誕生日に皆を呼び寄せて忠誠確認パーティーを催す。その当夜に２つの殺人事件。捜査する警察は、テノール歌手でもある警部が中心。美人ぞろいの女系家族を相手のほんわかムードの捜査もある。３系統の親族は、時に浮気性の嫁を迎えた事もあって互いに嫌いあう。動機や読者への証拠提示もあるので、苦手な密室と犯人当てはあるがすんなり読めた2024/09/24
アオノ
4
値段は高いが何でも揃う神保町の＠ワンダーにて、「スウェーデンのカー」という帯の文句に目を奪われて棚から取るも値段の高さにそのまま戻し、帰宅してからAmazonで安価で購入した一冊。（←要らない情報）大邸宅、遺産相続、密室殺人・・・て、まさに王道中の王道！大好物！あと足りないのはマザーグースの見立てだけ？謎解きも面白く、スウェーデンのカーの名に恥じない逸品です。ただ、登場人物が多く、名前も似ているのが難点。エバ、エベ、ヴェラって、区別つきませんよ。妖怪人間ですか!?2013/10/31
UPMR
3
スウェーデンのカーという触れ込みの作家だが、それらしいのは密室トリックくらいでオカルティックな要素やファルスなプロットは見当たらない。遺産相続もので、家族の人数が多く、把握に少し時間がかかったものの、各キャラクターの性格はそれなりに書き分けられている。おかげで捜査の進む中盤も、まあ退屈ではあったが、耐えられないほどではなかった。犯人を指摘する決め手の弱さやエピローグのあっさり具合は気になるものの、トリックや解決シーンは妙に小技の効いているところもあって、決して上手くはないが、嫌いにはなれない感じ。2024/03/30
ホームズ
3
スウェーデンのディクスン・カー(笑)なかなか良かったかな。2008/05/08
