出版社内容情報
蛇の毒で死んだ老人。世界で最も危険な蛇の出現。数々の事件は何者かの策略なのか? 謎に挑む女性獣医の姿を圧巻の筆致で描き、MWA賞受賞に輝いた壮麗なゴシック・ミステリ!
内容説明
その夏、英国の小さな村では蛇が異常発生していた。獣医のクララはある老人の死に疑問を感じる。死因は蛇の毒だが、1匹に咬まれたにしては毒の濃度が高すぎるのだ。さらに近所の家で、世界で最も危険と言われる毒蛇を発見する。数々の事件は、何者かの策略なのか?言い知れぬ恐怖と謎に挑む女性獣医の姿を圧巻の筆致で描きMWA賞受賞に輝いた、荘麗なゴシック・ミステリ。
著者等紹介
法村里絵[ノリムラリエ]
1957年、東京都に生まれる。女子美術短期大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キムチ
57
お初の作家。ふれこみの「ゴシックミステリー」は大袈裟。良くも悪くも、典型的な翻訳調日本語だけど,読み易い。上巻は ほぼ現象が延々、時々 謎解きの断片が。ヒロインは女性動物医師、英国のライムレジス~アンダークリフとよばれる自然保護区が舞台。彼女の顔にある大きな傷、心にも傷があるようで作中 幾度となく悪夢に魘されている。よくあるべたつくロマンスは今のところ出てこないのがいい。1958の火事とウィッチャー兄弟の死とが何らかの関係を匂わせる。「フランス軍中尉の女」の舞台にもなった かの田舎・・どうかすると「濃密な2020/12/28
ナミのママ
55
アメリカ探偵作家クラブ賞受賞。国内2012年発行。イギリス、静かで自然豊かな小さな村。主人公は人との接触を避けてこの村に越してきた女性獣医。初夏、この村で蛇が異常発生した。蛇は室内にまで入り込む。そして老人の死。一匹の蛇に噛まれたにしては多すぎる毒。村人の前に出ていかざるをえなくなった主人公のクララ。大量の蛇とイギリスに住まうはずのない猛毒の蛇。かつてこの街には何があったのか?2021/07/31
読書家さん#lfJKjP
46
主人公クララの身に色々な事が降り掛かる。彼女は人との付き合いが苦手とあって,獣医師の道に進むが、、設定も良く描写が分かりやすい。余談ですが、蛇を飼育してた経験も相まってこの著者の作品を手にした訳ではありますが、凄く興味深い話ばかりでした。下巻が楽しみ。2024/04/06
藤月はな(灯れ松明の火)
43
爬虫類好きの読友さんの感想に惹かれて読みました。顔に傷があり、母とは和解できず、人付き合いが苦手な爬虫類好き獣医のクララがひっそり、住む村で蛇が大量に発生した。中にはタイパンという南国にしか棲息できない毒蛇もおり、村は恐怖に陥る。クララの誠実さとパニックになる人々への警告と蛇に対する冷静な判断は素敵です。しかし、クララの性格は卑屈なようでいて相手を見下しているのにはイラっとさせられます。蛇好きな私は知らなかった蛇の画像を調べてはうっとりしてましたf^_^;2013/09/05
あっちゃん
38
あ、コレ面白い(笑)何故か大量発生する毒蛇の被害に翻弄される女性獣医師が主人公、テンポも良いし、人との関わりを避けて生きてきた主人公の背景も気になる!下巻へ( ̄▽ ̄)2021/08/13
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