出版社内容情報
さまざまな形でこの世の向こう側を垣間見させる8つの妖しい事件から、鋭敏な推理力で真実を導き出すオカルト探偵アークの事件簿、待望の日本オリジナル短編集第4弾。
内容説明
まだ見ぬ人知を超えた存在と巡り合うため、二千年の歳月を生きる謎の男サイモン・アークの旅は続く。鐘が鳴り響く修道院で起きた中国人修道士殺害事件、北米の湖に出現し四人を殺めた大海蛇の怪異、かの切り裂きジャックが遺した秘宝のありかとその正体…。この世のむこう側を垣間見させる八つの妖しい事件から、鋭敏な推理力で真実を導き出すオカルト探偵の活躍、第四短編集。
著者等紹介
木村二郎[キムラジロウ]
翻訳家・ミステリー研究家・作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
34
オカルト探偵第四弾。とはいえここでのオカルトは相変わらずカーや横溝、三津田信三のようなおどろおどろしいものではなく、あくまで事件の骨格を彩るライトなもの。物足りないと思うか、丁度いいと思うかはあくまで読者しだいですね。今回も悪魔の足跡やドラゴンによる船の破壊、切り裂きジャックの秘密等、好みの題材が多くその点では存分に満足。もう少しこっちに重点を置いてくれていたらなあ。個人的には「悪魔のやってくる時間」「切り裂きジャックの秘宝」が、作中の事件とオカルトが上手く絡み合っていて面白く読めた。2013/01/10
ホームズ
22
サム・ホーソーンや怪盗ニックとはかなり雰囲気が違うけどこちらの感じも好きだな~。相変わらず2000歳という設定はあまり関係ないけどオカルトな感じが良いな(笑)ミステリとしての要素はかなり微妙だしちょっと笑ってしまうような話もあるけど(笑)2013/03/01
mel
12
Ⅳだけ読んでいなかったので海外出張のお供として読了。細切れ時間で愉悦をあたえてくれるバッハの無伴奏なみのポータビリティーはさすが。ただ、二千年の間「悪」と戦い続ける男という魅力的な設定をつくりながら、作風は時代と雑誌の要請で、定型感無きまま右に左にぶれ、作品間には名探偵コナンと黒の組織ほどの縦糸も通っていないのが無念。ホック自身、短編集として読まれる可能性をどれほど考慮していたか不明だが、ファンとしては、最後にこの世を支配する最大の悪とアーク(同音異字!)が対峙するクライマックスを夢見たりするわけだよ。 2015/10/31
KAZOO
12
このシリーズは怪奇探偵小説の部類かと思って読み始めていたのですが、そのような分野ではないと気づきましたがやめられずに4巻目まで来てしまいました。2000年以上も生きているサイモン・アークということですが人間の心奥に潜む悪魔的なものを抉り出して犯罪を解決するということなので、悪魔退治の名探偵ということなのでしょう。まだまだ訳されていない短篇が多く残っているということなので今後も続くのでしょう。2013/02/27
たち
11
今回は“わたし”の個人的に関係のある事件があったり、サイモンがひとりで解決する事件があったりとなかなか興味深い話が多かった。2015/09/21