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創元推理文庫
探偵術マニュアル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 389p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784488197544
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

〈探偵局〉随一の辣腕探偵シヴァートが失踪した。彼専任の事務員アンウィンは、探偵術マニュアルと眠り病の助手だけを頼りに、難事件に挑む。ハメット賞受賞作。

内容説明

雨が降り続ける名もない都市の“探偵社”に勤める記録員アンウィンは、ある朝急に探偵への昇格を命じられた。抗議のため上司の部屋を訪れるも、そこで彼の死体を発見してしまい、否応なく探偵として捜査を開始するはめに。だが時を同じくして都市随一の探偵が失踪、謎の女が依頼に訪れ…アンウィンは奇々怪々な事件の迷宮へと足を踏み入れる。ハメット賞受賞の驚異のデビュー作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

77
幻想小説、ミステリー、SFがチャンポンされていてどれも好きな私には垂涎のアタリ本でした^^「探偵社」が世間から絶対的な信頼を持たれる世界。有能な探偵活動の記録員のアンウィンは理由なく、探偵へと昇格していた。断固拒否のため、人事を担当する監視員の元に向かうが、その監視員は絞殺されていた。探偵活動の真実、ファム・ファタール、意外な人物の登場、魔術師の謀、削除されたマニュアル第18条の内容が雨が枝垂れる遊園地とマッチしている。そして『マイノリティ・リポート』、『ダーク・シティ』、『夢宮殿』を思い出す(・∀・)2016/06/20

寧々子

19
実直で几帳面なアンウィンが手がかりを追ってシヴァートを捜す中で謎解きをするので、ジャンタジーが色濃く混ざってる摩訶不思議なミステリーです。 雨が降り続ける名もない都市で全ての実態は明かされていない「探偵社」や旅をしなくなったサーカス団があり、登場人物達もミステリアスな人達ばかり。 全体的にふわふわとした雰囲気が漂い、B級映画が観ているような感覚と味わいを堪能しました。 ふわふわと夢心地で進むけれどしっかりと謎は解き明かされたので、消化不良に陥らずに済みました。2014/04/11

三柴ゆよし

19
日夜犯罪者たちとの暗闘を繰り広げる「探偵社」は、探偵たちと彼らの捜査記録作成を手掛ける記録員(+α)により成り立つ法と秩序の組織。勤続20数年の記録員アンウィンは、ある日探偵への昇格を命じられる。戸惑うアンウィンの周囲で、ベテラン探偵の失踪、絞殺された上司、夢遊病者たちの宴、犯罪者集団「カリガリの旅回りサーカス」といった不可解な謎が渦を巻き始めるのだった。カフカの描く錯綜した官僚機構を髣髴させる「探偵社」の内実や、筒井康隆『パプリカ』をゆるふわにしたみたいな夢合戦が楽しい一冊。2011/11/30

りつこ

18
面白かった~!まさかこんな話だとは思っていなかった。正統派ミステリーかと思って読み始めたので、摩訶不思議なエピソードに、えええ?と驚き。夢と現実、過去と現在、敵と味方が入り乱れて、物語にめためたにされる喜びを味わった。主人公のとほほぶりがハードな物語に暖かみを与えていて、ナイス。ラストシーンがとても素敵でブラボーな幕切れだった。2012/03/30

ホッケうるふ

17
往時のブラッドベリが好きな人は絶対ハマるはず。幻想小説とハードボイルドミステリーの融合。SFより幻想小説と感じるのはSF界におけるブラッドベリの立ち位置そのもの。自分は読み進めるうちブラッドベリに通じるもの(底流に「何かが道をやってくる」に近い)を感じた。何でもありのような展開に見せて実はハードボイルドミステリーの筋運びを周到になぞっているのも感心。大詰め近くで作者が英国人でないと知りビックリ。ラストで主人公が取る行動はキャラに合わないが作者が32歳の若さ故か。老練な作家なら見送る側に据えて余韻を醸す筈。2013/07/21

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