感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
24
著者はフランスの作家でルポライターでもあるジェラール・ド・ヴィリエ。 主人公はソン・ナルテス・セルニシーム=プリンス・マルコ・リンゲ。王族に因んでプリンスマルコと呼ばれている。むさくるしいマッチョと違って小奇麗でオシャレな優男風。SAS は、殿下という意味だそうでマルコはオーストリア出身の神聖ローマ帝国皇帝の末裔という設定。城を改築する費用を工面するために危険な任務を引き受けるCIAの手先。エロチックてグロくて犠牲になるのは女であれ子供であれ容赦のない作風。2015/10/02
uryutalk
2
やっと日本での第1作目にたどり着きました。今にして思えば謎過ぎる発刊順だけど。というわけで今回の殿下はイギリスから独立間もないセーシェル。ウランを積んだ貨物船が沈没しちゃったもんだから核開発に意欲的なイラクとか、イラクに核開発されたらたまらんイスラエルとかが入り乱れての争奪戦なんだけど、作品としてはかなりイマイチなんだよな。当たり前だけど殿下がなんでスパイやってるのかとかそんな説明もないあたり、おおらかな時代だったんだなぁと感慨に耽ったわ。2018/11/29
蝉の一生
1
再読。昔読んだ本(内容はもちろん記憶なし)を古本市で見つけ購入。高給取りのフリーランス工作員として、難度が高く、大体が悲惨な状況の地域に送り込まれるマルコ殿下。この話でもCIAの支局長は、感染症でろくろく動けず、机上での想定に基づく支援のみ。殿下が毒づくと、自分の年収の2年分を1月で稼ぐのだから、それぐらいやれと切り返される始末。フリーランスの悲哀を感じます。傷みの激しい居城を修理する費用を捻出するため、暴力嫌いにもかかわらず、暴力に満ちた状況で、えらい目に会いながらも一生懸命働いているだけなのに…。2024/11/08
kanamori
0
☆☆☆2012/10/03