内容説明
パイロットという名の統合失調症の青年と優秀な脳外科医の兄。兄弟の妹は二十年前、七歳で消えた。誘拐?事件は解決しないまま現在に至っていた。担当の女性サイコロジストの力を借り、パイロットは二十年前の事件をふり返り始めた。パイロットと兄、兄と母、母とパイロットと父…。もつれた糸がほぐれていくとき、そこに何が見えてくるのか?傑作デビュー・サスペンス。
著者等紹介
伏見威蕃[フシミイワン]
1951年生まれ。早稲田大学商学部卒業。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酔花
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★★ 長いよ2010/12/01
こっぺ
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長いけどわりと面白かった。誰が正しくて誰が妄想なのか段々と思考回路が縺れていく。2012/02/17
正位置
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視点が特徴的。基本として主人公の一人称で展開するが、主人公以外の視点で書かれている部分にも主人公が語り手として介入してくる。小説では禁忌とされる向きのある神様視点のようでもあるが、こういった視点が用いられているのには理由がある。主人公が統合失調症を患っているという設定のためだ。それにより、書かれていることが現実なのか病気の症状による妄想なのがが曖昧になり、過去と現在、人と人との関係が複雑にもつれ合う。以上のようなことが原因となり読みにくくなっているが、もつれがほどけた読了の際には思わず嘆息のもれる奇作。2010/09/02
himehikage
0
妹が消えてぼくは狼少年になった。2005/03/06
shibatay
0
すごく読みにくかったのに面白かった。2005/07/04