創元推理文庫<br> 愛おしい骨

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創元推理文庫
愛おしい骨

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  • サイズ 文庫判/ページ数 522p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488195120
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

十七歳の兄と十五歳の弟。ふたりは森へ行き、戻ってきたのは兄ひとりだった。二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、時が止まったかのように保たれた家。誰かが玄関先に、死んだ弟の骨をひとつずつ置いてゆく。何が起きているのか。次第に明らかになる、町の人々の秘められた顔。迫力のストーリーテリングと卓越した人物造形。『クリスマスに少女は還る』の著者渾身の大作。

著者等紹介

務台夏子[ムタイナツコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

422
前作『クリスマスに少女は還る』が、現在時と過去とを巧みに交錯させ、じっくりと物語を紡いでいたので本作も読むことに。その作品でもそうであったが、オコンネルはいたって粘着質の作家であるようで、ここでもその特質が遺憾なく発揮されている。ただ、今回はそれがややもすると過剰に感じられ、登場人物たちそれぞれが抱える複雑さと相まって、冗長な感を抱く。翻訳者の務台夏子氏は「この本を読まないという選択肢はない」ともろ手を挙げて絶賛しているが、私はこの作者ならむしろ前作を推したい。2021/12/18

夢追人009

151
この本は癖が強くてとりわけ読者を選ぶ本だなと思いますね。ミステリーとしては何かどうでもいいような犯人と真相で、わざとつまらなくしている様な気さえします。本書が多くの人から支持された理由は明らかに家政婦ハンナの秘密である感動的なエピソードにあるのだと断言して良いと思います。そこは確かに泣かせます。それからどうにも違和感があるのはラストの場面にある暴力的な女性上位の姿と彼女の暴力に甘んじて耐え忍ぶマゾヒステックな主人公の姿で、何か少女漫画を読んでいるかの様な気分になって私にはこの部分がどうしても苦手でしたね。

遥かなる想い

121
2012年このミステリがすごい!の海外部門1位。20年前の事件にいったい何があったのか・・という設定は、トマス・クックの記憶シリーズによく似ているが、醸し出す世界ははるかに濃い。町の人々の秘められた顔もやや グロテスクで私はあまり好きになれなかった。犯人が判明していくくだりは迫力あるが、精神のバランスを崩していくような描写であり、あまり好きではなかった・・2010/12/26

財布にジャック

84
一時期嵌っていたアメリカドラマの「ツインピークス」を思わせる凄いお話でした。登場人物のひとりひとりに秘密があり、謎がさらに深まっていくので、最後の最後まで気が抜けませんでした。犯人探しというよりは人間ドラマメインで、ミステリー仕立ての愛の物語でした。ただ登場人物全員が主役級なため、話がこんがらがってしまい解り難い面もあり腰をすえてじっくり読まないと展開について行けなくなりそうで困りました。2011/06/03

タツ フカガワ

61
元陸軍犯罪捜査部で敏腕捜査官だったオーレンが20年ぶりに帰郷する。オーレン17歳の20年前、弟のジョシュと森に入って行ったものの戻ってきたのはオーレンだけだった。以来ジョシュの行方は不明のままだったが、この帰郷の6週間前からジョシュの骨が家の前に置かれるようになったことから再捜査が始まる。さまざまな夫婦、家族の関係を背景に謎が謎を呼ぶミステリーですが、奇人、変人、病人など、バラエティに富む登場人物が物語の彩りとなって面白く読み終えました。とくにオーレンを育てた家政婦ハンナが好感。ラストもよかった。2025/05/04

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