内容説明
奇術師フーディーニは、ある貴族の屋敷を訪れた。知友のコナン・ドイル卿も招かれ、降霊会が催されるからだ。実は敵から身を隠すためでもある。護衛はピンカートン社の探偵だ。と、たちまち幽霊騒ぎが、謎の狙撃が、ついには密室での怪死が…相次ぐ事件にロンドンより敏腕警部が到着。これで役者はそろった。真真相を巡り、推理合戦の火蓋が切って落とされる。だが、フーディーニを狙う人物はすぐそこに。かくも愉しき『探偵小説』。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nuit@積読消化中
61
1920年代、奇術師フーディーニにシャーロック・ホームズの生みの親であるコナン・ドイルも登場するイギリスのお屋敷での密室殺人事件。お決まりの幽霊騒動や降霊会などと大好きな設定がぎっしり詰まってました。ミステリとして読むというよりは、この設定を愛せる人ならものすごく楽しめるお話しだと思います。ちょうどエイドリアン・ブロディ主演のドラマ『Houndini』を観たばかりだったので、映像と重ね合わせて2倍楽しめました!2016/04/09
miroku
19
フーディーニとコナン・ドイルの共演。夢の豪華コラボに狂喜乱舞♪2013/11/14
飛鳥栄司@がんサバイバー
11
フーディーニとコナン・ドイルのある意味鉄板の組み合わせなんだけど、コナン・ドイルの活躍の場はほとんどない。貴族の屋敷、交霊会、幽霊、密室とくれば、巨匠カーを想像する。トリックの突拍子のなさもカーばりで、なかなか楽しめた。序盤の人物相関や主人公達のまわりで起きる怪事件や密室殺人など、本格のテイストを全面に押し出していて、第2部の終わりまでは本格ミステリとして読ませる。第3部から登場したロンドンの敏腕刑事との推理対決から事件解決編は、破茶滅茶な展開へ。結末で本格ミステリとしては腰砕けだけど、楽しいミステリ。2015/03/19
Minnie
8
【ホリデシーズン:海外ミステリ③】大好きな雰囲気なので入手してあたためておりました。イギリス貴族のお屋敷で降霊会、ドイル卿…といろいろ楽しい要素が盛りだくさん。登場人物も変な人だらけ。前半は本格ミステリ的雰囲気。奇術師フーディーニ周、お屋敷内部の様子、集まった人々の社交の様子で人間関係など展開してゆっくり進みます。ミステリ的なスピード感はないですが、この設定が好みなのでとりあえず楽しめる笑。終盤はテンポアップ。いっきにいろいろ解決します。自分好みの設定と長さでノンビリ読書したい時にぴったりの一冊。2015/12/31
桃柳
3
貴族の郊外の邸宅。招かれた客人。家付きの幽霊、降霊会。秘密の通路、使用人たちの暴露。 道具立て、完璧。それでいてあくまで優雅に進んでいく物語。 最後のスピーディーな展開も良し。2019/08/16