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創元推理文庫
ベローナ・クラブの不愉快な事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488183059
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

騒々しかった休戦記念日の晩、ピーター卿はベローナ・クラブを訪れた。戦死した友人を悼む晩餐会に出席するためだったが、なんとクラブの古参会員、フェンティマン将軍が、椅子に坐ったまま死んでいる場に出くわしてしまう。しかもことは、由々しき問題に発展した。故人には縁の切れた妹がいた。資産家となった彼女は、兄が自分より長生きしたならば遺産の大部分を兄に遺し、逆の場合には被後見人の娘に大半を渡すという主旨の遺言を作ったいたのだが、その彼女が、偶然同じ朝に亡くなっていたのである…。謎が転調に転調を繰り返す長編第四弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

237
★★★☆☆ ウィムジィ卿シリーズ4作目。 やはりウィムジィのキャラが良いのでそこそこ面白く読めるのだが、プロットがありふれたもので小説としては特に目立つところはなかった。 ラストの円満解決感は嫌いじゃない。 犯人は深読みし過ぎて外したが、ストレートに考えれば多くの人が見抜けるレベル感であった。 とりあえずシーラみたいな奥さん欲しい😂2021/12/04

中原れい

69
ふー楽しかった。もしかしてこの小説、医者なんて何してるかわかんないわよ、って言ってます?💦やっぱり、登場する女性も男性もちゃんと個性があって良いですね。中盤で現場を作ったのが誰かわかっちゃうんだけど、そこからに比べ後半は、気持ちが間延びしそうなのが問題の女性登場でもたせました。満足。解説読むと、結婚意識してないピーターはここまでらしい…まだあと長いのに。違うドラマが楽しめると思っておこう^^2023/09/15

セウテス

60
ピーター卿シリーズ第4弾〔再読〕ピーターたちが行きつけのベローナ・クラブで、古参会員の老将軍がいつの間にか眠る様に亡くなっていた。同じ頃、老将軍の妹も自宅で静かに永眠に就いていた。では、どちらが先に亡くなったのか。妹の遺言書から、その順番によって莫大な遺産の行方が、大きく分かれてしまう。ピーターがその時間を調べる役となるのだが、やがて調査が進むと、老将軍の死に殺人の疑いが出て来る。ぐいっと惹き付ける出だし軽やかな展開、魅力的な人たちの会話にタイプの違う新しい女性たちの姿。本当に読みやすいシリーズ、大満足。2015/09/21

Tetchy

33
事件は小粒で、終わってみれば呆気ないほど、単純。ただ、ピーター卿がこの上なく女性に優しいのを今まで以上に実感し、読後感は非常に快い。登場人物としては何をさしおいてもアン・ドーランドが一番だろう。その理由は各自作品で確認して欲しい。また原題の「Unpleasantness」に込められた意味も非常に多種多様で、広告のコピーライターをしていたセイヤーズならではの題名である。翻訳の都合で「不愉快な事件」と名付けざるを得なかったのが非常に残念である。2009/07/15

花乃雪音

26
退役軍人で元将軍の兄と資産家の妹がほど同時になくなる。どちらが先になくなったかで遺産の相続額が桁違いに変わってしまう。ピーター今日は元将軍の死亡時刻を探ることになる。本作はタイトルにある「不愉快な事件」という表現が秀逸である。この不愉快には主に2つの死が関わってくる。近しいと言えないまでも知人の死を不愉快と感じてしまう人々の反応は人の死を蔑ろにする一方現実味があり皮肉が効いている。2022/02/19

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