創元推理文庫
消えた少年

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  • サイズ 文庫判/ページ数 461p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488175054
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ひとりの少年が姿を消した。母親は半狂乱で行方を捜すが……。壊れかけた二つの家族。北欧の伝説息づく風光明媚なゴットランド島で何が? 女性警官マリアが事件を追う。

内容説明

政治家である夫との隙間風に悩み、幼なじみの陶芸家に心惹かれるエルヴィーラ。陶像のモデルになるだけのはずだったのに…。一度だけの情事。だが、ひとりの少年に見られていた。そしてその直後、少年は姿を消す。壊れかけた二つの家族。北欧の伝説息づく風光明媚なゴットランド島で何が?自らも離婚を経験し、子どもと別れて暮らす女性警官マリア・ヴェーンが事件を追う。

著者等紹介

ヤンソン,アンナ[ヤンソン,アンナ] [Jansson,Anna]
スウェーデンのゴットランド島ヴィースビューで生まれ、幼い頃から曾祖母にゴットランドの昔話や伝説を聞いて育つ。看護師として二十五年間働き、四十二歳のときにデビュー、一躍人気作家に

久山葉子[クヤマヨウコ]
1975年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部英文科卒。スウェーデン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふう

68
この話はどこへ向かい、どんなふうに着地するのだろうとハラハラしながら読んでいたのですが…。成熟した社会、福祉の進んだ北欧にもこんな影の部分があるのかと思うと、人間はつくづく悲しい生き物だなと、途中から読むのがつらくなりました。そして、少年が消えた理由がまさかあんなことにあったとは。ただでさえ複雑な社会なのに、夫婦や親子、難民の問題等が絡み合って、人の思考や判断力まで歪めてしまっているようでした。自由過ぎて苦しそう。でも、マリアのように被害者(とくに女性)をいたわってくれる警官がいることが救いでした。2015/03/13

雪月花

55
スウェーデンのゴットランド島が舞台のミステリー。解説によると、著者アンナ・ヤンソンによるこのマリア・ヴェーン捜査官シリーズは15作もあり、本作は8作目。ミッドライフクライシスに差し掛かり、関係が壊れかけた夫婦が何組も出てきて、それぞれの夫婦関係の危うさに事件が次々と重なっていく。バルト三国やロシア、ポーランドに近いという地理的な位置から、これらの国々からの密輸や不法滞在も影響を見せる。犯人が最後の最後まで全くわからず、一気に読ませる。翻訳も非常に読みやすかった。2021/11/03

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

32
スウェーデンのゴットランド島で10歳の少年が行方不明になる。直前に少年に暴力をふるった2人の14歳の少年。さらにその直前に不倫行為をしていた2人の少年の父と母。3人の少年の母親のエキセントリックさ。3人の父親のダメダメさ。スウェーデンはこんな親ばかりではないとは思うけど、家庭の荒廃がきっちり過ぎるくらいきっちり書かれて飽きなかった。不倫はよくないなー。きちんと恋に落ちてもうどうなっても構わない、死んでも良いくらいまで思いつめたら話は別かもしれんが。ラストは恐ろしかった。2018/11/17

タカラ~ム

11
この暗鬱として重苦しい世界は「北欧らしさ」というイメージが与える印象なのだろうか。複雑な事情、病的な過保護、冷えきった夫婦関係。それぞれの家庭事情がもたらした悲劇は、ラストに至っても読者にモヤモヤとした不快な印象を残す。後味の苦々しさが胸苦しい。2014/11/27

はる

10
図書館本。家族、きょうだい、ともだち、隣近所がわさわさと寄り集まって楽しそうに食べたり働いていたり~というのが60年前のリンドグレ-ンが書いたスウェーデン。家族もなんだかばらばらできょうだいもこんなんで町も荒れている、そのうえ死体もいっぱい出てきた現代のスウェーデンがヤンソン。うむむ、シリーズ途中からでも辻褄が合えば良いが、こんな中途な途中から…。2017/07/10

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