出版社内容情報
シャーロック・ホームズ――作家アーサー・コナン・ドイルが生み出した紙上の登場人物にして、世界中の人々を惹きつけてやまない名探偵の代名詞である。彼の活躍はドイル自身の手も離れて、初登場から130年も経った今なお、数多くの新たな冒険譚が語り続けられている。著名な推理作家による本邦初訳の一品から異色作家による珍品まで、星の数ほどある“知られざる”冒険譚のなかから選び抜いた類稀なるホームズ・アンソロジー。
内容説明
偉大なる名探偵の冒険は、まだ終わっていない。著名な作家の本邦初訳短編から異色作家による珍品まで全25篇。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
89
日本を代表するシャーロキアンの一人、北原尚彦氏が編集したホームズのパスティーシュ短編集。全25作品の内、19作品が本邦初訳の作品であり、ノックス氏ベントリー氏ミルン氏など著名な作家名に驚かされる。ホームズもどき編の、ロス・マクドナルド氏の名前には目を疑った。彼が高校生の時に書いた作品らしく、ハードボイルドの欠片も感じない。ブロンジーニ氏の「ホームズなんか恐くない」は、面白い上にチクリとやられた感が良くて私は気に入った。どちらかと言えば、物語の内容より貴重な資料的な作品が多い。とはいえ、予想以上に楽しい。2022/01/18
けいちゃっぷ
24
本家本元のホームズは今さら読む気にならないが(短編集しか読んでないけど)、パロディやパスティーシュなら面白かろうと手に取る。 錚々たる顔ぶれを集めてくれて、それなりに面白いのもあったけど、やっぱり私にはホームズの魅力が分からないのだなと思わせてくれたアンソロジーではあった。 425ページ 2018/08/31
tokko
23
表紙だけ見てパスティーシュだとは気づかずに、未読のドイルの作品だと(勝手に)思い込んで読んでしまいました。結果としては読んでよかったです。ホームズがどれほど世界中の人に愛されていたか、刺激を与え続けていたかがよくわかります。「えっ?こんな人もホームズのパロディを書いていたの?」と驚かされること請け合いのアンソロジーです。2017/12/23
スプリント
18
今でいう同人誌的なアンソロジーですね。 雰囲気まで真似ている作品もあればパロディに徹している作品もあり多様な作品が収録されていて楽しめました。2019/12/07
サケ太
17
ホームズを題材とした短編集。個人的には同じ作者の創作物であるジェラール将軍との対決。あの「教授」のその後を描いた短編が好み。人気の作品だけにそのパロディも非常に多い。様々な作品があって飽きない。解説も非常にわかりやすくて良かった。2018/08/17