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創元推理文庫
四人の女 (新版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 330p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488164065
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

前妻、現夫人、愛人、そしてフィアンセ――人気絶頂のコラムニスト、ラリーを取り巻く四人の女性。彼はひそかに自宅バルコニーの手摺(てすり)に細工をし、四人をディナー・パーティに招いた。ラリーには、そのなかの一人を殺さねばならない切実な理由があったのだ……。一作ごとに趣向を凝らす才人マガーが、犯人ならぬ「被害者捜し」の新手に挑んだ、いつまでも色あせない傑作ミステリ。訳者あとがき=吉野美恵子/解説=深緑野分

パット・マガー[パット・マガー]

吉野美恵子[ヨシノミエコ]

内容説明

前妻、現夫人、愛人、そしてフィアンセ―人気絶頂のコラムニスト、ラリーを取り巻く四人の女性。彼はひそかに自宅バルコニーの手摺に細工し、四人をディナー・パーティに招いた。ラリーには、そのなかの一人を殺さねばならない切実な理由があったのだ…。一作ごとに趣向を凝らす才人マガーが、犯人ならぬ「被害者捜し」の新手に挑んだ、いつまでも色あせない傑作ミステリ。

著者等紹介

マガー,パット[マガー,パット] [McGerr,Patricia]
アメリカの作家。1917年ネブラスカ州生まれ。広報職や編集職などをへて、46年に長編『被害者を捜せ!』を発表。1985年没

吉野美恵子[ヨシノミエコ]
1944年生まれ。1967年日本女子大学英文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つねじろう

64
一人でも持て余してるのに四人もだってどんな酔狂な男だと思ったら大したヤツだった。自分の出世の為なら少々の嘘なんて痛くも痒くもない。女は自分が上流社会を昇りつめて行くためのハシゴみたいなもんさ。てな感じ、かつその内の一人が邪魔だから殺したい。中々でしょ。で新居祝いに集められた前妻と奥さんと愛人と婚約者。そんなパーティーに誰が集まるのと思うとまさかの全員集合。流石主人公が濃いとその相手役もしたたか。四人四様で一筋縄ではいかない。其々が其々の理由でめんどくさい。さあ誰が殺られたでしょうでドキワクする心理劇です。2019/09/15

みっぴー

56
これはすごい。今夜殺される被害者は誰だ?ーー売れっ子コラムニストが四人の女を招いてパーティーを開きます。集まったのは、元妻、現妻、愛人、フィアンセ。泥沼必至じゃないですか。コラムニストと四人の女の経歴が順々に明かされていく過程が素晴らしく綿密に描写されていて、コラムニストの自己中ぶりと一癖ある女達に苦笑。結末は予想がついたけど、動機がまさかの斜め上。後味は良くないし、ある種のイヤミスだと感じましたが、この本に出会えた幸福のほうが遥かに上です。ちょっと変わったミステリーをお探しの方に是非読んでほしいです。2017/07/06

Betty

47
出だしで死体となる被害者は誰なのか?パーティーに呼ばれたのは、前妻・本妻・愛人・フィアンセ?主人公、四人の女性達の人柄が細かい描写で人間関係を含めどうなることかと目が離せない。主人公の傲慢さと、成功していく課程も面白く読みました。ラストの展開も文句なし!とても良い読書時間でした。2017/03/18

ゆう

42
男は4人の女のうちの誰かひとりを殺す。前妻シャノン、現妻クレア、愛人マギー、婚約者ディー。犯人は誰かではなく被害者は誰か。ビルの上から人が転落した所から始まり時間が遡る。ラリーの強すぎる上昇志向と高慢な態度にイラ。しかも妻がいるのに婚約者って何?海外はそれがアリなの??、4人全員揃わせてパーティーとかもうえげつないな、とか。ドロドロな人間ドラマが嫌になりながらも面白い。誰が殺されてもおかしくない状況が続き、でももしやラリー…と思わせる部分もありでのあの終盤。最後まで飽きずに読めた。いや~人間って欲深い。2017/08/07

geshi

38
再読だったので途中から結末が見えたが、そこに至る過程から目を離せないリーダビリティー。自己顕示欲が強く富と名声のために他者を犠牲にする最悪の男ラリーと彼を取り巻く四人の女達のキャラクター造形が鮮やか。全員が嫌な一面を持ちつつも悲哀を感じさせる複層的な人間として描かれている。誰を殺そうとしているのか?という被害者探しはイコール犯人であるラリーを知る行為に直結し、最初は嫌いだった彼が次第に哀れな奴に見えてくる。ラストの二人の情景がもの悲しく心に残る味わい深い作品。2016/10/15

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