出版社内容情報
女学生の失踪、化学実験室の盗難事件、教師の二重殺人──難事件に挑むはオックスフォードの名探偵ジャーヴァス・フェン教授。英国新本格派を代表する快作、待望の文庫化。
内容説明
スタンフォード校長は頭をかかえていた。化学実験室からの盗難、終業式の演劇に出演する女生徒の失踪に続き、教師二人が射殺されたのだ。校長は、来賓として訪れていた名探偵フェン教授に助力を求める。犯行現場に赴き、鋭い推理を披露するフェンだが、翌日村はずれの田舎家でまたもや殺人が…。J・D・カーに私淑しミステリをものした才人による、黄金期の香気漂う英国探偵小説。
著者等紹介
滝口達也[タキグチタツヤ]
1959年生まれ。慶應義塾大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
28
題名は『愛』が付きますが、悪魔でダブル・ミーニングでこの小説には『愛』というセンチなものは一切、ありません(笑)(ちょっとしたロマンスはありますが・・・)『お楽しみの埋葬』で大活躍したフェン教授シリーズ。射殺されたのは「ラヴ」という本名が全く、当て嵌まらない教師と人望がない教師。その前後に美少女の失踪や硫酸盗難事件、シャイクスピアの直筆原稿との関連は?『お楽しみの埋葬』の豚であるごくつぶし同様、老犬のメリソートがいい味をしていました。女学生に翻弄されながらもいなすフェンのユーモアなやり取りも素敵でした^^2013/08/05
ごへいもち
25
ユーモアが散りばめられていて楽しかったが謎解き部分があまりにも長すぎて2017/07/30
けいちゃっぷ
13
いささか邦題で損をしている気もするが、クリスピンのつけたタイトルをそれらしい日本語に訳すのは『お楽しみの埋葬』もそうだが、難しいようだね。 フェン教授が来賓として訪れた高校では、塩酸の盗難、女生徒の失踪、そしてついに教師二人が殺害される事件に発展・・・。 トリックは単純だがコメディ精神にあふれ、フェン教授の大ピンチもあって飽きさせない。 老犬メリソートの活躍も見逃せません。 338ページ 2017/02/02
ネムル
8
超絶に面白い。犯人当ての要素は極めてシンプルでエレガントなのに、ここぞとドタバタで攻めてくる。特に最後の捕り物のところは最良のハリウッド・コメディでも観ているよう。笑いに笑った。2015/03/16
ボブ
4
黄金時代後期?英国本格派、トリックは中々、入り組んだプロット、読みにくく期待よりは、、、2021/12/31
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