感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
22
寝台車で一人の女が殺害された。そして彼女に関わりのある者も消させていく。聞き込みによってそれぞれの乗客の死者への回想、事情も綾なしていく様は秀逸です。しかし、「なぜ、殺されたのか」という真相に唖然としてしまいました。2013/04/13
ケイスケ
3
訳者があとがきで書いた「自由な人称の転換や、内的独白、また時間の交錯のなどの新しい小説手法」のため読みづらく筋を追うのに苦労した。再読しないと十分理解できそうにないがお腹いっぱい。2016/04/12
浅木原
3
寝台車でひとりの女が殺され、さらに同じ車両に乗り合わせた乗客が次々と消されていく……という話だけども、『シンデレラの罠』や『新車のなかの女』のように魅力的な謎と眩惑的な展開があるわけじゃなく、真相も今となってはありきたり。何より66年刊ってことで訳が古いのかめっちゃ読み辛くて(誰が誰なのかすら判然としないプロローグの警察パートだけでいい加減にしてほしいと思った)、サスペンスとして楽しもうにも何とも……。平岡敦訳で読みたいので新訳出してください。あと連城が人生の10冊にこれ選んでたのは不思議。2015/11/04
もっち
2
真相がどうとかより登場人物それぞれの意識の流れがおもしろかった2008/10/19
しい太
1
何でも新訳にするよりは色々復刊してほしい派なんだけど、この作品は新訳を出すべきだろうなーと思った。ストッキングが靴下って書かれてるから「靴下をやぶる」情景がしばらく謎だった。しかも靴下は頻出する。連続殺人ミステリーとしてはよく出来ているけど、視点の曖昧さや時系列の混沌ぶりがもうちょっとすっきりしていればなあ……という惜しいやつ。2020/05/15