創元推理文庫
夜は千の目を持つ (新版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488120139
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

星のふる晩、青年刑事ショーンは川に身を投げようとしている娘を救った。事情を尋ねると、彼女は悲嘆にくれた理由を語る。正確きわまりない予言をしてきた謎の人物に、信じがたい状況で父親が死ぬと宣告されたというのだ。実業家の父親を狙った犯罪を疑うショーンの要請で、警察は予言者の捜査を始める。予言に翻弄される人々を映し出す巧みな心理描写と、途切れることのない圧倒的な緊迫感。サスペンスの巨匠の真骨頂を示す不朽の名作!

ウィリアム・アイリッシュ[ウィリアム・アイリッシュ]
著・文・その他

村上博基[ムラカミヒロキ]
翻訳

内容説明

星のふる晩、青年刑事ショーンは川に身をなげようとした娘を救った。事情を尋ねると、彼女は悲嘆にくれた理由を語る。正確きわまりない予言をしてきた謎の人物に、信じがたい状況で父親が死ぬと宣告されたというのだ。実業家の父親を狙った犯罪を疑うショーンの要請で、警察は予言者の捜査を始める。巧みな心理描写と息詰まる緊迫感でサスペンスの巨匠の真骨頂を示す不朽の名作!

著者等紹介

アイリッシュ,ウィリアム[アイリッシュ,ウィリアム] [Irish,William]
1903年、アメリカのニューヨーク生まれ。1926年、普通小説Cover Chargeでデビュー。主にコーネル・ウールリッチという名前で創作活動を行い、1940年以降次々とすぐれたミステリを発表する。哀切な雰囲気描写と緊密な文体で、他の追随を許さぬ独自の境地を切り開き、サスペンスの第一人者となった。「裏窓」など映画化された作品も多い。1968年没

村上博基[ムラカミヒロキ]
1936年生まれ。東京外国語大学独語科卒。訳書多数。2016年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

24
合わない読書だったな~。サスペンスと銘打ってるけれど、スピード感もハラハラも無く風景や心情の描写が延々書かれていて、文体に乗れず掴み所の無いまま終えてしまった。予言を初めは嘘だと思っていたのに、徐々に取りつかれるように変化する心の流れは共感できるし、死の宣告により絶望ではなく虚脱に支配される痛々しさは分かる。でも予言の真実性を追求するわけでもなく、予言を止めるためにするべきことをしていないように見え、スッキリしないラストも含めて、お前らどうしたいねんという思いがついて離れなかった。2024/11/12

bapaksejahtera

13
以前 「幻の女」を読み、捏ね上げ過ぎたトリックや都合の良い筋に落胆し以降3年間の中断。今回何故か再試行。真夜中自殺を図る女を殺人課の若い刑事が引き止める。次に自殺企図に至る、女の長い独白。裕福な事業家である彼女の父が、特異な予知と透視能力を有するの男から死を予言された。不思議な事件の連続で、女は精神に混乱を来したようだ。ここ迄はSキング張りの幻想シーンの連続で読書が進む。しかし若い刑事の訴えで何故か直ちに警察は捜査を開始。その後の動きも頓馬で次第にダレる。並走する筋も作り物めくいて決着はスッキリしなかった2024/01/08

マーロウ

10
久々にアイリッシュを読了。 冒頭から素晴らしい夜の描写で、すぐに惹き付けられた。 長い回想の後は、目まぐるしい場面展開で息もつかせない。 「幻の女」も素晴らしかったが、この作品も非常に楽しめた。2021/09/22

elf51@禅-NEKOMETAL

10
予言者の予言に怯える父と娘を描くのだが,ミステリーとして読むとまともな解決はなく,もっぱらアイリッシュの文体を味わう本だろう。ただ,最後は意外な終わり方で,世にも不思議な物語やミステリーゾーンみたいな感じ。ここはいい。不完全な物語であることは,解説に詳しく書かれており,これも含めて読めばよいかと。やっぱりアイリッシュの文章はいい。2021/02/12

spica015

10
ミステリを期待して読むと肩透かしを食らうし、発表当時の名義だと現在では見向きもされない作品だろうが、幻想小説の視点で読むとなかなかミステリアスなのではないかと思う(ミステリアスという言葉はミステリに対する評価ではない)。途中の青年刑事とリード父娘がルーレットに興じるシーンは、プーシキンの『スペードの女王』を思い出してしまうほど。感傷的でちょっと気取った感じの文体はいかにもアイリッシュらしい。メインの三人以外の扱いがわりと雑なので、寧ろこの三人だけで話が進んでも良かったのかもしれない。2019/02/11

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