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推理小説本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
69
ヘンリー・メルヴェール卿シリーズ第6弾。〔再読〕ロンドン警視庁に届いた予告状に従い、マスターズ警部ら警官隊は空き家を監視していた。やがて悲鳴と銃声が聞こえ警官が中に入ると、男が撃たれて死んでいた。問題は銃口を押し付けて撃ったと思われる事、自分で撃つことが不可能な位置である事、銃は残されているのに犯人が居ない事である。カー作品にしては、オカルトやロマンスの無い、警察が捜査をする数少ない設定。謎は非常に魅力的で、カー作品らしい雰囲気にもどっぷり浸かれる。凄いトリックだが、正直な感想は♪出来るかな出来るかな♪。2017/11/03
koma-inu
40
HM卿シリーズ。古典密室マニアに有名な作品(らしい)。至近距離から撃たれた男の死体と銃はあるが、部屋には犯人の姿は無かった・・。14章に「重要な証拠が読者に提示される」は、クイーンを感じさせます。伏線の張り方も充分で、最終章に提示される32の手掛かりは、ページ番号まで示してくれる親切ぷり。肝心のトリックは、なんともカーらしい内容。バカミスギリをついてきてます😅どこかの誰かがトリック再利用してるかも・・という意味で隠れた古典名作な気がします。2024/05/07
Aminadab
21
カー長編18冊目。密室ものの傑作として三棺・曲蝶・ユ窓に次ぐ4番手という評価のある作。私も文句なくお薦め。密室もさることながら、ある一家が引っ越したあとの空き家で同じ趣向の殺人が二度三度…という謎の方が私は薄気味悪くて好き。情報小出しで不穏感を盛り上げる手法、私は大好物だが、嫌いな人は「ゴチャゴチャしてる」と感じるのかな。ちなみに、295頁『白い僧院』で〈犯人が密室状況にする「手段」は3つだけ〉とHM卿が述べたとあるのは「動機」の間違い。原文も"motives"、『僧院』新訳版199頁~でも「動機」です。2021/09/06
ホームズ
17
ヘンリー卿シリーズ。事件の展開は面白いし加固の事件とのからみとか殺人ゲームの話とかも面白いとは思うけど、トリックとしてはイマイチかな~。確かに色々繋げてはいると思うけどさすがにちょっとな~。2020/03/08
Tetchy
15
謎は今回も非常に魅力的で、カー独特のオカルト色は希薄だったが、相変わらず右往左往するストーリー展開に眩まされ、しばし五里霧中に陥った。章の題名に、「この章には、重要な記録が読者の前に提供される」なんて付いているのは初めてだし、しかも最終章に至っては32もの手掛かりについてそれぞれが文中で表現されているページ数まで記載する懲りよう。これはもう読者が云々というよりも、カーの向上心・サービス精神によるところだろう。でも読後、しばらくして色々考えると色んな瑕疵があることに気付く。2009/10/20
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