創元推理文庫<br> 死時計

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創元推理文庫
死時計

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488118228
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

312
★★☆☆☆ フェル博士シリーズ第5作目。 デパートで群衆の中行われた強盗殺人事件と時計師の家で行われた警官殺しが交錯する。 トリックは割と凝っており、面白くなる要素もあったのだが、フェル博士が秘密主義過ぎて中盤まで盛り上がりがほとんどない点、凝ってるわりに結構杜撰な殺人計画、そして冒頭の記述内容がかなりアンフェアな点等から評価を下げた。 エリナーをはじめ登場人物に魅力がないのも残念だった。 なお、最後の辺りでフェル博士がバンコランに言及するファンサービスあり。2022/04/24

セウテス

74
〔再読〕フェル博士シリーズ第5弾。ある邸に同居する男は、完全犯罪を計画していた。計画通り被害者は夜中に邸に入り、男の部屋を訪ねてくる。中では男がピストルを持ち待ち構えていた。しかし扉を開けて入って来た被害者は、男がピストルを撃つ前に倒れて亡くなっていた。被害者は首を時計の針で、刺されて死亡していたのだ。遺体は別の殺人事件を追って邸に来た刑事であり、不可能犯罪に思える本作の設定は、カー氏らしい大変魅力を感じるものだ。フーダニットの意外性を追究し過ぎた為に、空回りしてしまった感じを受けるのだが如何なものか。2016/11/02

雪紫

72
電子書籍にて読了。「ボスクーム? そいつが殺人犯人なんですか?」「いや、殺人をするつもりだったと認めただけなんだ。真犯人となるとーーこいつはいささか厄介な事件でね。わしはあまり神経質な方ではないがーー」時計技師の家にはピストルを持った男と、侵入者の遺体。だが彼(捜査中の刑事)の死因は時計の針による刺殺だった。「おいカー。見取り図よこせ」再び。複雑でクセの強い奴らが織りなす何処までも人を喰ったような怪作で、電子書籍だと読み返しに苦労するからさらに大変。でも論告と弁論に安心して、バンコランネタにニヤリ。2022/09/16

yukaring

48
カーらしい幻想的な雰囲気の舞台設定がお気に入りの本。時計師カーヴァーの家から作りかけの大時計の針が盗まれ、時計の針で喉を貫かれた男の死体が出現。針に塗られていた金色の塗料で手を汚した謎の人物が屋根の上で蠢き、階下では"犠牲者の反応を見るため"の殺人計画が着々と進行、またデパートで万引きを咎められたために目撃者を殺す冷酷な女などがカーヴァー家で繋がっていく。クセのあるカーヴァー家の人々にフェル博士とハドリー警部は苦戦しながらこの奇っ怪な事件を紐解いていく。動機は少し弱い気もするが雰囲気を楽しめるミステリ。2022/09/05

koma-inu

45
フェル博士シリーズ。やや読みづらい(部屋の見取り図が欲しい!)作品で、ネタバレサイト読んで、理解できました笑 確かに「ある1点」に全てを捧げた作品で、物語の出来、トリックの確実性、動機などは、後回しです。仕掛けはとても面白いので、書き方次第で大作?になっていたかもです。序盤のアンフェアなヒント、何でそこまでやるの?というトリックも、「カーだから仕方ないなぁ」と許容してしまいました。細かい事は気にしない、ファン向けのコアな作品です。2022/04/24

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