感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
258
『黒死荘の殺人』がH・M卿初登場作品だったので、今度はフェル博士の初登場作品を読み直した。登場時のインパクトとしてはH・M卿に軍配が上がるが、文章も瑞々しく、前半の退屈さもそれほどでもなく、総じて面白く読めた。フェル博士が最初から出づっぱりなのが読みやすさにおいては良い点であり、存在感を損なう点で悪くもある。トリックなどはカー独特の奇抜さが無いものの、犯人の独白→最後の一文でグッと評価が上がった。こういうシニカルな悲喜劇の描写も、クイーンやクリスティに無いものだ。ただこのラスト、フェル博士の立場がない…。2016/12/17
Kircheis
192
★★★☆☆ フェル博士の初登場作品。 独特のおどろおどろしい雰囲気とユーモラスな描写に若き2人の恋模様が加わり、読み出したら止まらなくなる。 特に序盤はホラー小説かと思うほどに不安をあおってきて、グイグイ惹きつけられた。 クロスワード的な暗号が日本人には分かりづらいのと、犯人の犯行動機の薄っぺらさ、犯人を特定するヒントの少なさ、中途半端なまま結末が描かれない恋愛など残念な点も多いが、あまり有名ではない割にはなかなかの佳作といえる。2020/11/28
セウテス
70
ギデオン・フェル博士シリーズ第1弾。チャターハム監獄の近くに造られた絞首台の名称を「魔女の隠れ家」と呼んだ。監獄の長官を代々務めているスタバース家では、当主が首の骨を折って死ぬという呪いが伝えられていた。事件は現当主マーティンが、長官室の外で首を折った死体で見つかり始まる。不可能犯罪、怪奇趣味、ユーモアが、フェル博士のシリーズの特徴だ。カーの作品の中では、組みやすく最初に読むのに丁度良いと思う。暗号や意外な犯人ではあるのだが容疑者も少なく、丁寧に推理していけばどちらも解ける様になっており、正に名作の証だ。2016/01/21
おか
63
ギディオン・フェル博士 第一弾。壮大な自然や歴史的背景に比べて なーんか 犯人 ちっちぇい〜 という感想かな(≧∇≦)後書きの フェル博士の容貌が チェスタトンに似ている っていうことに 興味を持っちゃいました(≧∇≦)まぁ 1作目なので 次作期待という事で、、、笑2018/09/24
たかなし
35
初めて読んだフェル博士。フェル博士いいキャラですねぇ。事件の現場もおどろおどろしくて良かったです。しかも暗号もついている!最後の犯人を指摘するとき最高でした。いやぁ面白いミステリーでした。2018/07/28