創元推理文庫<br> 学校の殺人

創元推理文庫
学校の殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488117016
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

42
「チップス先生さようなら」のヒルトンが書いた、もうひとつのパブリック・スクール小説。しかも時期的にはこちらが1年早い。長編ミステリが無名時代のこれ1作なのが、実に惜しい。近年の新本格マニアなら、一発で真相に気がつくだろうけど、そこはそれ。古典ミステリの味わいをゆっくり楽しみたい。ところで私見だけど、ローズヴィア校長こそ、実はチップス先生の原型なのでは?2016/07/07

本木英朗

24
ロンドン郊外のさるパブリック・スクールで、一人の少年が死亡します。睡眠中にその頭上へ重いガス器具が落下し、即死してしまったのです。陪審員による評決では「不慮の事故死」という結果が下されますが、後に少年の遺品から、自分の死を予期していたかのような遺言が発見されるに及んで事態は急変します。校長は同学校の卒業生で、探偵の才のある詩人、コリン・レヴェル青年を招き、事件の再調査を依頼しました。しかし青年の到着から間もなく、事件は更に二転三転していきます…。(→)

本木英朗

17
英国の文学者のひとりである、ジェームズ・ヒルトンの、わずか一本の本格ミステリがこの作品である。俺は2001年に一度だけ読んでいた。探偵手腕の持主である文学青年コリン・レヴェルは、母校の校長から、最近学内で発生した突発事故の調査をしてもらえないかという手紙を受け取った。三か月ほど前、寄宿舎で寝ていた生徒の上に重いガス灯用具が落ちて即死してしまったのである。陪審員たちは事故死の評決をくだした。しかし、その生徒の奇妙な遺言状が発見された結果、事件は新しい様相をおびるにいたった――という話である。(→)2024/03/22

Ribes triste

14
駆け出し作家のレヴェルは、母校オーキングトン校の校長から、学生の死亡事故の調査を依頼される。殺人か事故か。若さゆえに突っ走るレヴェル君に、「それはまずいよ、いかんいかん」とツッコミを入れながら、最後まで楽しく読ませてもらいました。2020/02/28

東森久利斗

5
20世紀初頭、英国のパブリック・スクールの日常と実体。格式と伝統、威厳。校長、先生、寮管、級長、寮生、絶対的不可侵なヒエラルキー。寮生活、学校の自治、早朝の礼拝、冷たい朝食、歴史ある建物、ガス灯、美しき芝生、今も延々と生き残る伝統と文化の数々。推理小説として要らぬ突込みや批判をするより、英国を代表する文豪の貴重な文献として、雰囲気を楽しむ一冊。2021/08/10

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