内容説明
タラ・エバンズは22歳。とびきりの美女にして、名うての銀行強盗だ。父親のワイアットが考案した“47ヶ条の規則”を守りつつ、ふたりで全米を荒らしてきたが、最近は強盗ついでに殺しを楽しむ父親にうんざりしている。そんなふたりの次なる獲物は、さびれた田舎町にある小さな銀行。その町で、運命の出会いが彼女を待っていた…。驚異の新人が贈る、ノンストップ青春+強盗小説。
著者等紹介
高澤真弓[タカザワマユミ]
1962年宮崎県生まれ。実践女子大学文学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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harass
16
本棚の肥やし消化。2008年に新刊で何気なしに購入して放置していたもの。ドタバタクライムコメディ。 イカレている父親が家業としている銀行強盗の手伝いをしていたヒロインは美しく成長していた。そんな彼女がお互い一目惚れをした男性と逃げ出すのだが…… 彼らを追う警察と父親の犯罪者仲間などがいかにもというキャラクターばかりだ。娯楽作として楽しむ。しかしこういう何も考えずにすむ海外翻訳小説は久しぶりだ。著者は映画人でこういう喜劇の美味しいところがよくわかっていのだがちょっとあざとすぎるぐらいだ。退屈しのぎに。2014/10/04
紅はこべ
12
ボニー&クライドの父娘版。『ゴーストマン時限紙幣』を読んだ後では、やや緩い気がしないでもないが。父と娘のコンビで、父が支配欲が強ければ、娘が恋をした時点で決裂するのはわかり切っているが。基本的にボニー役のタラが、クライドを父から恋人に替えて、物語は続く。ユーモア溢れた語り口に誤魔化されて、ハッピーエンドに見えるが、でもこの恋人達に明るい未来があるのか、疑問だ。2015/04/10
よし
8
いまいちどこにおもしろさを感じればいいのかわからない作品だった。物語はずっと動き続けていくんだけど、どれも小粒なものばかりで動きはあるのに平坦な印象をうけた。ハッピーエンドなのかもよくわからなくて、読んだ後の第一印象がこれってなんだったんだろうだった。2025/05/23
あつ子🐈⬛
8
本の整理をしていて発掘。ああもう大好き。始終ワクワクドキドキの痛快クライム・コメディです。解説の村上貴史さん「骨があって乾いていて、ちょいとヤバくてなんともキュートで刺激的」な一冊とは正しくそう!ハリウッド映画みたいな派手なストーリーも、著者が映画畑出身と聞けば納得。でもそれだけじゃあない。火傷しそうな本当の愛もあるのです。確か次作の『州知事戦線異状あり!』も初読時めちゃんこ面白くて興奮した記憶。恐らくコンプラ的にはどちらも現代ではアウトなのですが…小説の中だけは、そういうの勘弁してくださいってことでー。2024/09/01
harukawani
7
最高だった。僕はこういうクライムコメディが好きなんだなぁ。登場人物みんなイカれてて、バンバン死ぬし殺すんだけど、主人公たちでさえ別に死んでしまっても悲しくないだろうクズっぷりでいい。伏線回収やどんでん返しなんかクソ喰らえな、どこに行くか分からないカーチェイスばりの疾走感。最後まで楽しかった。2024/08/19
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