創元推理文庫
サハラに舞う羽根

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  • サイズ 文庫判/ページ数 443p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488113025
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

1882年夏、内乱に揺れるスーダンへの派兵を前に除隊した、若き将校ハリー。勇敢な軍人を志したはずの彼がなぜ?彼のもとに出征した友人たちから「臆病者」を意味する三枚の白い羽根が届き、婚約者エスネも羽根を残して去る。汚名を雪ぐため、捕虜となった友らを救わんと、ハリーの長く孤独な戦いが始まる。『矢の家』の著者による歴史冒険小説の金字塔、初の完訳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本木英朗

14
メースンといえば『矢の家』と『薔薇荘にて』しか読んだことがなくて、しかもたいしていい読後感を持ってなかったのだけど、この本にはやられた。面白い。ジャンルとしては歴史冒険小説ということになるのだが、とりあえずあらすじから。19世紀末、イギリス。軍人として名門の家柄に生まれたハリー・ファイヴァシャムは、スーダンで発生したマフディの乱鎮圧のため出動を命じられる。しかし、子供のころから自分が軍人として不名誉な行動を取ってしまうのではないかと怖れていたハリーは、とうとうその任務から逃げ出してしまうのだった。(→)

本木英朗

13
英国の歴史冒険小説家のひとりである、A・W・メースンの長編のひとつである。俺は2003年に一度、読んでいた。1882年夏、内乱に揺れるスーダンへの派兵を前に除隊した、若き将校ハリー。勇敢な軍人を志したはずの彼がなぜ?というところから始まる。2回目であるがさっぱり覚えていなかったので、本当に超凄かったです。しかもハリーとは別に2人の男女が出てきて、そっちの方がより面白かったりするJからねえ。大満足でした!(→)2024/06/19

左近

3
ヴィクトリア朝英国、陸軍将校ハリーは、内乱に揺れるスーダンへの派兵直前に除隊した。友人達から「臆病者」を意味する白い羽根を送られ、婚約者も失ったハリーは、汚名を雪ぐためにアフリカへ向かう…舞台は19世紀末、出版されたのは1902年。欧米列強が世界に植民地を展開し、今に続く問題の種を蒔いていた時代。歴史冒険小説と紹介されてはいるが、虜囚生活の様子は壮絶であるものの、将軍の手紙を入手する下りや、収容所からの脱出経過は、現地人の力が大きく、淡泊な印象。解説にもある通り、デュランスとエスネの方が印象に残る。2024/07/11

丘の十人

3
1902年に世に出て以来、映画化されたのが7回というとおり「冒険映画」として面白い。イギリスの上流階級の思考やしきたり、メインの登場人物の心理描写、スーダンからの脱出等々、スケールが大きく一気に読める作品。映画もかな前に最新版を1回見たような記憶があるが旧作品も含めてもう1度見てみよう。他の作品も読んでみるか・・2016/10/10

Gladcolza Bambootail

2
映画にもなってる冒険モノだと思ったら男女の多角関係の葛藤が主軸で吃驚。男女関係も冒険譚も一難去ったらまた一難の連続で「これホント大丈夫なの……?」の連続でした。少しばかりすっきりしないような、これでよかったのかな、みたいな独特な読後感。ヒロインがもう少し魅力的だったらもっと良かった気がします。2017/04/25

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