創元推理文庫<br> 完全殺人事件

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創元推理文庫
完全殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488112011
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

その朝、マリウスと署名された慇懃無礼きわまる投書がロンドンの主な新聞社と警視庁に届いた。興味本位に受け止められ、あるいは持て余された文書は、結果的に五紙が掲載、英国全土に話題を撒いた。第二第三の手紙で日時と場所を指定し、正面きって「完全殺人」を予告するマリウス。やがて文字通りの事件が…。傲岸不遜な犯人の、金城鉄壁・森厳壁塁の勝算を突き崩す方途は。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

183
再読。新聞社に殺害予告が届いた数日後、実行したと連絡が入る。警察が駆けつけると富豪が刺殺されており、ポケットには「課題 完全殺人」とのメモが。怪しい四人の甥には皆アリバイがあり、もう一人の甥は行方が判らない。本作では、行動役の探偵が推理役の探偵に励まされて動き回る…このコンビネーションが中々よかった。アリバイ崩しなので読者が頭を絞る余地は少ない。が、足で調べる過程と手がかりについて話し合う場面が交互に現れ、それが警察ではなく探偵に拠っている所にのんびりした味がある。ただ、殺害予告の意味が余りないのが残念。2022/05/15

セウテス

69
警視庁に届いた殺人予告は、その通りに実行されてしまう。重要な描写を幾つもプロローグにもって来て、期待値が一騎に高まる始まりは凄い。しかし物語の前後で意味の通じない箇所があり、肝心のトリックも原語ならではの謎解きでは、翻訳の意味が無いだろう。リアリズムミステリを前面に押し出しているのだろうが、やはりラストへ向けても盛り上がりは必要だと思う。登場人物の区別がつき難かったり、探偵役の個性が楽しめないのは辛い。プロローグが後にアッという繋がりを見せるという設定は、当時は斬新であっただろうが、それにしても題名負け。2022/01/06

ホームズ

8
「完全殺人事件」という大きなタイトルの割に全体として地味な感じでした。殺人がほぼ1つでありそれをず~っと盛り上がりもあまりないままに捜査していく感じが少し退屈。何より登場人物たちに強い個性がないので・・・・。探偵役に魅力がないとちょっと面白味に欠けますね。プロローグがああいう風に繋がっていくのは面白いと思いました(笑)あまりに退屈だったからちょっと内容忘れてましたけど(笑)事件解決の鍵が日本語では分かりにくいのが残念。面白くって好きですが(笑)2010/09/11

Tetchy

6
昔の作品ながらも、プロローグに趣向を持たせ、忘れた頃にあっといわせるような手法で持ってくるところは、なかなか。しかもプロローグが実は犯人のアリバイ崩しの重要な手掛かりになるとは、心憎いのだが、原文でないと意味を成さないのはアンフェア。2009/03/04

東森久利斗

3
冒頭から不穏な空気が漂う、怪しい雲行き、イヤな予感がヒシヒシ、やがて裏切ることなくパラパラと雨が降り始め、読み進むにつれて雨脚が強くなり、最後は豪雨と強風に曝されずぶ濡れに。 タイトルだけは、歴史的傑作なんだけどねえ。残念…2018/10/02

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