感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
52
ルパンシリーズ7作目、続813の次の作品となります。今回は変わったプロットの作品で、警察に捕まった部下を助け出そうと、リュパンが奔走します。しかし今回の敵、悪徳代議士ドーブレックが立ちはだかります。この男、政界の秘密文書を騙しとり、それを利用して現在の地位を築いた悪の枢軸の様な者。リュパンの部下の逮捕も、この男の策略の一つだったのです。リュパンの打つ手が、次々と裏をかかれて失敗に終わります。部下の死刑執行までの、タイムリミットが在る事で、ラストまで緊張感が続き、まるでアドベンチャー、シリーズ最高峰です。2015/07/21
Tetchy
44
最後の水晶の栓の隠し場所のトリックがなければ絶対に駄作。しかし、日本語が堅苦しいなぁ。2008/12/21
NY
11
強敵ドーブレックを前に、ルパンは翻弄され後手に回り、惨めな敗北を続ける。攻守交代のスピード感は、まるでサッカーのプレミアリーグのよう。ルパンが執念の大逆転で見つけた、メリーランドたばこの水晶の栓に隠された「27人のリスト」は偽で、本物はドーブレックの義眼に隠されていた。ここからは、いつものルパンの知恵と胆力で大団円へ。ストーリーは単純なだけに、終盤のひとひねりが効いている。読者を飽きさせない大衆作家の努力。出だしの舞台となったアンギャンはパリからも遠くない保養地だそうだ。2020/08/29
有沢翔治@文芸同人誌配布中
6
盗みに押し入った家で殺人事件が発生してしまった。しかも犯人は部下、ヴォーシュレーだった! 殺さないことをモットーとしているアルセーヌ・リュパンはそれを知って激怒する。 彼が見つけた品物とは水晶の栓だった。なんの変哲もない水晶の栓だったが、一夜明けてみると盗まれていたのだ。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/50857357.html2009/08/03
もえ
5
国外特有の読みにくさがありましたが、ストーリーが分かりやすく、単純な話だったので、そんなに苦に感じずに読めました。怪盗紳士ルパン含め、登場人物みんな人間味があるなーと思います。創作なんだから、どうせありえないくらい立派な言動するんだろうとか思うと、そうでもなくて結構酷いことしてたりしてなかったり…。そこが良い。2018/06/19