創元推理文庫
フレンチ警視最初の事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488106324
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

恋人の言うがまま詐欺を働いたダルシー。彼氏は貴族の秘書に納まって足抜けしたが、当の貴族が突如自殺。これは偶然か? 警視に昇進したフレンチが登板するや事件は一転……。

内容説明

リデル弁護士はダルシー・ヒースの奇妙な依頼を反芻していた。裕福な老紳士が亡くなり自殺と評決された後に他殺と判明し真相が解明される。そんな推理小説を書きたい。犯人が仕掛けたトリックを考えてくれという依頼だ。何だかおかしい、本当に小説を書くのが目的なのか。リデルはミス・ヒースを調べさせ、ついにはスコットランドヤードのフレンチ警視に自分の憂慮を打ち明ける。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

39
まずダルシーが熱愛してやまないフランクを迎える所から物語は始まる。典型的なだめんずだ。しかし恋は盲目。まあ本作の登場人物たちの優しいこと!どんなにだめんずでも、自分を捨てていこうとする男でも変わらず愛し続けるダルシーを筆頭に、彼女とフランクを一度雇っていた医師のバートやその患者たちも、二人に多大なる迷惑をかけられたにも関わらず許してしまう。何でそんなに優しいの?初犯だから?心に余裕があるんだね。もうちょっと二人にはお灸をすえてほしかったなぁ。2021/05/12

elf51@禅-NEKOMETAL

14
フレンチ警部は警視に出世している。好意を寄せる男に丸め込まれて,帳簿を操作して詐欺の手伝いをする女性,操る詐欺師の男,という構図は今でも銀行詐欺なんかでときどき見られる。昔からよくあったのだなと。一応,機械的トリックとどうやって殺害したのか?の謎は織り込まれている。長い間絶版だったらしく,まぁそれもわかるような小粒な作品。だが,フレンチ警部同様,最後まで登場人物の末路まできっちりまとめるという律儀なクロフツの作風は健在である。2022/06/22

ホームズ

14
ようやく読めた(笑)幻の作品になってしまったこの作品。まさか復刊してくるとは思わなかった(笑)『山師タラント』のような展開ですがまたちがった感じで楽しめましたね(笑)警視にまで出世してしまったフレンチの捜査は登場が遅かったせいかすこし物足りなかった感じもありましたね(笑)個々何年か毎年クロフツが復刊されているのは嬉しいですね(笑)クロフツの他の作品やロースンとか他の作家さん達も復刊してくれないかな~(笑)2011/07/15

ジュンジュン

9
解説から読んだ。高値で取引される稀覯本だったらしい。長らく絶版だったならそれなりに理由があったわけで、それはやはり中味の問題だろうと思う。クロフツは「樽」「クロイドン」に続いて三回目だが、どうしても落ちる、人物造形もトリックも。ついでにフレンチ警視も。地味(笑)。登場もラスト100pからだし。2021/03/17

二葉

8
2章までの主役カップルのダメっぷりを、我慢できれば、それ以降読みやすくて楽しめる。今年は、クロフツ再確認になりそうだ 2019/12/01

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